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佐藤信人の視点 勝者と敗者

「勝ちまくる」を予感させる宮里優作の和合制覇

◇国内男子◇中日クラウンズ◇名古屋ゴルフ倶楽部 和合コース(愛知県)◇6545yd(パー70)
プロもほれぼれする球を打つ選手は各世代に必ずいます。私たちの世代では伊澤利光選手です。そして、今大会でツアー通算4勝目を挙げた宮里優作選手もその一人。あれだけ美しい球を打つのに結果がなかなか出なかったことは不思議でした。ただ、今回の勝ち方は今後“勝ちまくる”の可能性を大いに感じるものでした。

初優勝は2013年の最終戦。年をまたいで2014年国内初戦で2勝目。2015年「ダンロップフェニックス」で3勝目。しかし、誰もが認めるポテンシャルの高さを持つ宮里選手の成績としては納得がいきません。同じプロとして見ても、もっと勝っていてもおかしくないからです。

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トップタイで迎えた最終日。順位は激しく変動しました。この混戦劇場では、宮里選手をはじめ、ツアー通算19勝の谷口徹選手、4年ぶり3勝目を目指した藤本佳則選手、前年大会でのプレーオフ負けの雪辱を果たしたい片岡大育選手。そして、ツアー初優勝を目指す若手筆頭の今平周吾選手が最終日終盤まで舞台に上がり続けました。

伝統ある「中日クラウンズ」。舞台は和合。そして、この豪華キャスト陣となれば、誰もがいつも以上に勝ちたい気持ちが強かったはずです。このようなときに、必要なものはガマンです。上に行きたい気持ちを抑えて、状況を見つめ、冷静に判断する。この我慢比べを最後までやり遂げたのが宮里選手、谷口選手、藤本選手のトップ3でした。その中でも、ほんの少し、運と我慢強さがあった宮里選手が、18番で6mのウイニングパットを沈めることができたのです。

舞台も役者もそろった中で、これまでなかったガマンをし続けて、勝負に燃えて、たった一人の主役の座を射止めたことで、大いに手応えを感じたことでしょう。周囲が思う以上に、宮里選手自身が自分の実力を知っているはずです。小刻みに勝つ選手から“勝ちまくる選手”へ。大きな飛躍を予感させるクラウンズでの優勝でした。(解説・佐藤信人

佐藤信人(さとう のぶひと)
1970年生まれ。ツアー通算9勝。千葉・薬園台高校卒業後、米国に渡り、陸軍士官学校を経てネバダ州立大学へ。93年に帰国してプロテストに一発合格。97年の「JCBクラシック仙台」で初優勝した。勝負強いパッティングを武器に2000年、02年と賞金王を争い、04年には欧州ツアーにも挑戦したが、その後はパッティングイップスに苦しんだ。11年の「日本オープン」では見事なカムバックで単独3位。近年はゴルフネットワークをはじめ、ゴルフ中継の解説者として活躍し、リオ五輪でも解説を務めた。16年から日本ゴルフツアー機構理事としてトーナメントセッティングにも携わる。

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