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佐藤信人の視点 勝者と敗者

口ベタな賞金王が秘める真の強さとは?

今平周吾選手が、来年の「マスターズ」出場資格、年末時点の世界ランク50位以内を目指してアジアンツアー「インドネシアマスターズ」に挑みました。結果は大会を12位で終え、世界ランクは55位のままで変わらず、出場権を得られませんでした。

私が今大会で注目したいのは、彼の最終日の追い上げです。3日目を終え、2アンダーの20位。目標である2位以上でのフィニッシュには遠く、1位のプーム・サクサンシン(タイ)が16アンダー、2位のヘンリック・ステンソン(スウェーデン)が13アンダーと、ほぼ可能性がない状況となっていました。

迎えた最終日、並の選手であれば投げやりになってしまう展開でしたが、今平選手は「67」で回り、もう少しでトップ10というところまで巻き返しました。注目したいのは彼の気持ちの切り替えの早さです。どのような状況でも、変わらずゴルフに挑む姿勢に真の強さが隠れているように思うのです。

年間勝利数1勝の賞金王戴冠ということで、裏を返せば、それだけ優勝争いをしていながら勝利を逃してきたことになります。優勝を逃せばそれだけショックも大きく、悔しい気持ちにもなります。ただ、彼はいつでも表情を変えず、感情を表に出さず、淡々とゴルフをこなしてきました。

国内最終戦「日本シリーズJTカップ」のインターネット中継で選手から選手へ質問をするコーナーがあり、堀川未来夢選手が同学年の今平選手に投げた質問がとても印象的でした。それは「なぜ、いつも同じように(淡々と)プレーできるの?」というもの。やはり今平選手のメンタルの強さはプロでも認めるところであり、落ちつき感は群を抜いているのだなと認識しました。

そんな彼でも苦手なことがあります。それは人前でのスピーチ。もともとシャイな性格で口ベタな今平選手は、自分の思っていることをうまくファンや関係者に伝えることができないと悩んでいました。先日の日本ゴルフツアー機構(JGTO)の表彰式で登壇した際、カンペの紙を最後まで手放さず読み上げたシーンでもそれを垣間見られました。

ただ、逆にそのような彼の姿が新鮮で、変に気どることなく、苦手なことは苦手ですと言わんばかりの正直な姿が、見ていて好印象に映りました。感謝の言葉を流暢に並べるより、彼のウソのない姿勢で淡々と語ったスピーチのほうが、微笑ましかったと思っています。

多くのプロが認める今平選手のショットの切れ、小技やパッティングの技術の高さ。今回はそれよりも彼のメンタルの強さが光りました。すでに気持ちは切り替わり、今大会の結果より、来年3月末時点での世界ランク50位以内という「マスターズ」出場権の枠を見ていることでしょう。

ちなみに堀川選手の質問への答えは「うーん…、まぁこれが自分のスタイルなので…(笑)」。口ベタな賞金王が来年、自分のスタイルで世界へ羽ばたこうとしています。(解説・佐藤信人

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佐藤信人(さとう のぶひと)
1970年生まれ。ツアー通算9勝。千葉・薬園台高校卒業後、米国に渡り、陸軍士官学校を経てネバダ州立大学へ。93年に帰国してプロテストに一発合格。97年の「JCBクラシック仙台」で初優勝した。勝負強いパッティングを武器に2000年、02年と賞金王を争い、04年には欧州ツアーにも挑戦したが、その後はパッティングイップスに苦しんだ。11年の「日本オープン」では見事なカムバックで単独3位。近年はゴルフネットワークをはじめ、ゴルフ中継の解説者として活躍し、リオ五輪でも解説を務めた。16年から日本ゴルフツアー機構理事としてトーナメントセッティングにも携わる。

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