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アンカリング禁止まで7カ月…大江香織は「何も考えていない」

2016年1月1日のルール変更まであと7カ月。パターを体の一部に固定してストロークすることを禁止する、いわゆるアンカリング規制が迫っている。先週は、長尺から普通の長さのパターに替えた吉田弓美子が優勝を飾ったが、この日行われた「リゾートトラストレディス」2日目に8バーディ、1ボギーの「65」をマークして単独首位に浮上した大江香織は、アンカリングしながらのパッティングを続けている。

ルール改正への準備状況は「特に何も考えていない」と大江は言う。実際は“考えないようにしている”という方が現実に近そうだ。

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19歳の頃から使い始めたという長尺パターだが、きっかけは「イップス的な感じ」という苦境だった。バックスイングから戻そうとすると、フェースが開いて右へしか打てなくなるという状況で、いまでも通常の両手グリップには拒否反応が残っている。「長いのを試したらスムーズだった」と、もう6年ほどの付き合いになる。

「でも、今のパターじゃないと絶対に無理ってことはないと思う。使いたくはないけれど」と苦笑するが、使えるうちは、とことん自分に合ったスタイルのメリットを享受する考えだ。

1カ月ほど前からは、少し短くした中尺パターを胸につけて使っている。「前傾した方がラインが見えやすい」というのがその理由だ。この日は前半「12」、後半「13」の計25パットで乗り切った。最終日は3年ぶりの優勝へ向けた戦いとなるが「あまり意識はしていない。欲はあまりないですね」と、深く考えない大江流を貫いた。

一方で、この日のベストスコア「64」をマークして通算5アンダーの14位タイに浮上したのも、長尺パターを使う福嶋浩子だ。「自己ベスト更新です」と満面の笑みを見せたが、アンカリング禁止の話題になると、とたんに真剣な表情になった。

「中尺だったり、左打ちだったり、握り方やパターの形状を変えてみたり…。いろいろ準備はしているけど、もう10年も(長尺を)使っているから1からイメージを作るのは難しい。準備をしてもなかなか使う勇気はないですね」。

それでも、前週の吉田の優勝は「励みになった」と福嶋は言う。いずれにせよ、デッドラインは静かに迫ってきている。(山梨県上野原市/今岡涼太

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