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シード危機の手嶋多一 20年来の戦友をバッグに戻して終盤戦へ

国内男子◇マイナビABC選手権 最終日(28日)◇ABCゴルフ倶楽部(兵庫県)◇7217yd(パー72)

大会前の賞金ランキングは97位。継続中では最長となる連続賞金シードが22年で途切れる危機にある手嶋多一が、20位からスタートした最終日を1イーグル2バーディ、1ボギーの「69」でホールアウト。通算6アンダーで今季最高の12位タイとして243万円を加算し、同ランク80位に上げて来季シード(同65位まで)の確保に前進した。

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「シードは今年で終わり。間違いない」と笑顔でかわしながらも、やはり記録を気にかける正直な言葉も口をつく。「ずっとやれるわけはないとは思っているけれど、なるべく残り試合で(確保を)決めたいよね」。2014年「日本プロゴルフ選手権」優勝による5年シードを19年まで残しているとはいえ、シードを確保し続けることにプライドを持つ。

今月16日に50歳になり、これまで以上に体力の衰えを実感する。「普通に予選は通るけれど、3日目、4日目に尻すぼみ。体力も集中力も疲れが出ちゃう」。それでも、この日は後半15番(パー5)で8mのイーグルパットを決めるなど、サンデーバックナインで伸ばして順位を上げた。

賞金シード継続に向けて、今週からクラブにも願(がん)を掛けた。20年以上使用してきたミズノ製『ワールドマスターIII』の5Wを今夏から最新のプロトモデルに替えたが、今週から馴染みのモデルに戻した。「やっぱり(この5Wで)シードを歩んできたから。これを外したらマズイと思って。グリップを替えたら、また当たるようになってきた」。この日も、距離があるパー3で心強い支えになったという。再びバッグに戻した戦友とともに、窮地にいるシーズン終盤を戦い抜く。(兵庫県加東市/塚田達也)

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