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星野陸也のマネジメント力を育てた父との「中国将棋」

◇国内男子◇フジサンケイクラシック 最終日(2日)◇富士桜カントリー倶楽部(山梨県)◇7566yd(パー71)

星野陸也が大会史上初の完全優勝でツアー初勝利を飾った。最終ホールのグリーン横で待ち受けていた父と抱き合い、互いに涙をこらえられなかった。父の宏さんは「よく頑張った。自分の息子ながら輝いていた。最高のプレゼント。最高の親孝行をしてもらいました」と星野によく似た優しい笑顔で話した。

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星野の前には常に父の背中があった。宏さんによると、星野はとにかく超がつくほどの“負けず嫌い”。小学校1年生で始めたゴルフも、ベストスコア72の腕前を誇る父に負けるのが悔しくて猛練習を積んだという。学校から帰ると毎日、地元・茨城県笠間市の練習場で200~300球打ち込んだ。そのころから小さい大会で優勝し、「トッププロになる予感はした」と当時を振り返る。

終わってみれば2位に5打差をつける圧勝で幕を閉じた今大会だが、星野は「コースマネジメントが完璧に近いくらいちゃんとできた」と自身の成長を誇る。この“マネジメント脳”を育てたのも、持ち前の負けず嫌いだ。ゴルフを始めたころと同時期に打ち込んだのが囲碁や将棋で、特に中国と日本のハーフである宏さんに教わった「中国将棋」だという。先を読む能力が必要とされ、星野はこれに没頭し“考える力”を鍛えた。

研究熱心で努力家という星野は2年も経つと、「ゴルフ」でも「中国将棋」でも、父を打ち負かした。宏さんの夢は息子の「海外メジャー制覇」。この日ばかりは“親バカ”すぎることはない。「やっとスタートラインに立ったところ」と真っ赤な目でうなずいた。(山梨県富士河口湖町/柴田雄平)

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