小木曽喬、比嘉一貴が決勝進出 古田は敗退/日本アマ準々決勝・準決勝
“元ぽっちゃり王子”古田幸希が石徳俊樹を下す/日本アマ3位決定戦
宮城県の利府ゴルフ倶楽部で開催された「日本アマチュア選手権」は最終日の12日(土)、決勝戦に先駆けて3位決定戦(18ホールマッチプレー)が行われ、古田幸希(東北福祉大4年)が石徳俊樹(大阪学院大2年)を1アップで下した。
予選の36ホールストロークプレーで、プレーオフの末なんとか決勝トーナメントに進んだ古田は、前日11日の準決勝で小木曽喬(福井工大附福井高3年)の前に敗退。しかしこの3位決定戦では出だし1番でティショットを右の林に入れて相手に先行を許したものの、その後は優勢にゲームを進めた。
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3番で第2打をピンそば50センチにつけてバーディを取り返してオールスクエアとし、その後はポイントを奪われてもリードは許さない。17番で並ばれながらも、最終18番(パー5)で2オン2パットのバーディフィニッシュ。「1年生の時(2011年)は浅地洋佑に3位決定戦で負けていた。成長した自分を見せたかった」。50センチのウイニングパットを決め、何度も右手でガッツポーズを作った。
石川遼が“ハニカミ王子”としてその名を轟かせた2007年、“ぽっちゃり王子”のニックネームでジュニアゴルファー全体の勢いを示す一人となった。天真爛漫なキャラクターで知られたが、いまでは東北福祉大ゴルフ部キャプテンの座を松山英樹から引き継ぎ、チームを統率する存在だ。この日、決勝戦を戦ったのは一緒に寮生活をする同大の1年生、比嘉一貴。悔しい気持ちを抱えながら「僕の分も頑張ってくれと伝えた」と気丈に振る舞い、後輩の背中を押した。
だからこそ、同大会で自己ベストの3位という成績には、満足感よりも安堵感が漂う。今後の目標についても「4年生で(日本ツアーの)QTもあるけれど、まだ大学の団体戦が残っている。勝てるように頑張りたい」と、言葉には最後までリーダーシップが溢れた。(宮城県利府町/桂川洋一)