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石川遼 2012年新春インタビュー

2007年に「マンシングウェアオープンKSBカップ」で日本男子ツアー史上2人目のアマチュア優勝を果たして以来、初の「年間0勝」に終わった石川遼の2011年。国内では苦悩に満ちたプレーが続いたが、その一方で海外では夢の「マスターズ」でついに決勝ラウンド進出を果たし、そして8月の「WGCブリヂストンインビテーショナル」ではアダム・スコット(オーストラリア)と最終日最終組を戦うなど、過去に例を見ないほどの大きな経験も積んだ。2012年は小学生時代から夢に描いた“二十歳で迎えるマスターズ”を4月に控え、年初からその出場権獲得に全力を注ぐ。プロ5年目のシーズンイン目前に、心境を語った。

石川遼 2012年新春インタビュー〈2〉

2012/01/01 05:15

―2011年度末での世界ランクは51位。50位以内に与えられる今年のマスターズ出場権獲得は“お預け”となってしまった。小学生の時に「二十歳でマスターズ優勝」という夢を描いたが、今になって「無責任によく書いたな」といった思いはある?

2011年には同い年の松山英樹の活躍に湧 2011年には同い年の松山英樹の活躍に湧いた日本男子ゴルフ界。石川遼が待ちに待った好敵手が出現した。(画像は2011年カシオワールドオープンより)

「いやぁ、ホントそうなんですけどね(笑)。でも小学校の時、『あなたの夢は何ですか』という質問や自己紹介文で、プロゴルファーとは書きましたけれど、ぼくの中での本当の夢はプロゴルファーになることではなくて、やっぱりマスターズで勝つことでした。だからマスターズで勝つためには、まずそこに出なくてはいけないことや、それまでのステップなんて関係なかったんです。プロゴルファーにならなきゃいけない、というのも後からついてきたことなので。

でも、“プロゴルファーになること”がゴールではなかったことが、自分にとってはすごく恵まれていたというか、そういう風に考えていて良かったなと思います。これからも、確かにマスターズは出なきゃ勝てないけど、(夢は)『マスターズに勝ちたい』というだけでいい。出場だけを狙っていたら、そこで自分の中で区切ってしまうと思うので。

今は出場権をもらえていないけれど、これからの3カ月で『出場権を獲る』というよりは、マスターズの優勝に向けて仕上げていくくらいの気持ちで。出場権の無い選手が言うのもおかしなことですけど、そういう気持ちでやっていかないと、万が一、出場できた時に完全に最初から負けている状態になっちゃう。だから勝ちに行きたいなと思っています」

―二十歳のマスターズが終わっても、自分の中で“一区切り”を迎えるわけではない?

「この状態ならまずないですね。もし、ずっとマスターズに勝てなくても、もし勝てたとしても僕のゴルフ人生はそこで終わらない。たぶん一回勝ったら、また勝ちたくなるのがゴルフだと思います。やっぱり(チャール・)シュワルツェルとか、マスターズで勝った後もこれだけ良いプレーをしたりするのを見ていると…。燃え尽きているという選手を見たことが無いし、常に選手は追求して、常にみんなレベルアップしてやっているように見えます。自分もレベルアップしてはいるけれど、同じペースでは永遠に追いつけないので、各選手よりもほんのちょっとでも大きくレベルアップしてきたい。そうすれば、最後は追いつけると思います」

―2011年に石川遼はなぜ勝てなかったのか?

「そうだなあ…。これはほんとに難しいですね。勝つということは自分の上に人がいないということで、負けるということは自分の上に人がいるということで…。今まで勝ってきた9回というのは、自分の上に“たまたま人がいなかった”というだけ。

(アマチュア時代の2007年に)マンシングウェアで初めて勝った時なんかまさにそうでした。(最終組よりも)一時間以上も前に上がって、各選手が伸び悩んだ。絶対に僕の優勝は無いだろうと思っていたけれど、信じられないくらいプロたちが伸びてきませんでした。逆に11年最後の日本シリーズなんかも、極端な話、藤田さんと谷口さんがいながかったら優勝だったし、2位になった試合も何回かありました。

そういうところで勝った、負けたというのは、その時の…運じゃないと思うんですけどね…なんか、巡りあわせと言うか、そういうものなのかなと思うんで…。ただ、『今週は自分の週じゃなかったな』というのがとにかく多かったですね。それまでの2,3年が『今週は自分の週だな』というのがあまりにも多すぎたのかもしれないし、今までがそうだったので2011年にいきなり『あれ?』というギャップがあった。そこの集中力の保ち方は難しかった。けれど本来は2011年のようなシーズンのはずなんですよ。各選手、“勝ちたくて勝てない”というのが続いて当たり前なので、今まで自分が浸かっていたお湯がちょっと“良いお湯”過ぎたんじゃないかと思うんですよね」

―常に話題の中心である石川遼であることが、面倒くさくなったり、疲れたりはしないのか?

「どうですかね…。僕は正直言って居心地がいい。もちろん10人いたら6人くらいの方は『遼くん毎日大変だよね、忙しいよね』という風に声をかけてくれるけど、(残りの)4人は羨ましいと見てくれている方もいらっしゃる。

皆に注目されて、良い試合にたくさん出られていいなと思う人もたくさんいると思うし、僕はそっちを優先して考えちゃうというか。人に羨ましがられる舞台でやれているんだなって。すごく自分は恵まれていると思うし、もし僕が『石川遼を辞めたいな』とか、『もうほっといてくれよ!』と思った瞬間は、僕の今の環境を羨ましいと思ってくれている人に対して、すごく失礼じゃないかと思います。

逆に『大変だね』と言ってくれる人もありがたいけど、僕は決して大変だとか、忙しいとは思っていません。毎日テレビに映っているわけじゃないですから。CMも1、2時間で撮って、年間で流してもらっているだけなので、僕自身は忙しくはないんですよね、そんなに。だから大変だとも思ってないし、いまこうやって取材を受けていて、大変だなと思う人もいれば、1月1日から掲載されていいなぁと思う目立ちたがり屋もいると思うんです。僕はどっちかというと目立ちたがり屋なので。やっぱり、全国の目立ちたがり屋のみんなに失礼の無いようにやっていかないといけないなという感じですかね」

―2011年は新たに同学年の松山英樹が大きな注目を集めた。彼に対して嫉妬することは?

「いや、それはなかったですね。うれしかった。僕と英樹が比べられて、英樹のほうがこういうゴルフをする、石川遼はこういうゴルフをする、こっちの方がこれが上手いという様に比べられるのも僕はすごくうれしい。

(メディアには)選手にもっと近い記事を書いてもらいたいし、選手に対してもっと辛口な記事でもいいと思います。それが選手をどんどん育てていく。いろんな選手を多く取り上げて欲しいなと純粋に思うので。なにも『僕の方が、写真が大きくないと嫌だ!』というのは全然思わないですよ。いくら目立ちたがり屋でも…(笑)

(松山の活躍は)ゴルフが注目されるという意味でうれしい。その次に、自分が受ける影響も出てくると思うので。なかなかあれだけの選手は出てこない。注目されて当然だなと思います。いいプレーをした選手、すごいプレーをした選手というのをそのまま讃えてくれるのは、すごくいいこと。僕も中学3年以来、そんなに一緒に回ったことはなかったんですけど、会っていない間にものすごい選手になってくれたな、というのがあるんです」


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