「正直、プレーオフにいけると思わなかった」稲森佑貴が感じる“日本一曲げない男”奪還の手ごたえ
◇国内男子◇東建ホームメイトカップ 最終日(12日)◇東建多度CC名古屋(三重)◇7090yd(パー71)◇晴れ(観衆3182人)
手堅い男らしからぬ結末だ。18番でのプレーオフ2ホール目、稲森佑貴が1m強のパーパットを外した。「捕まえ気味に打って」ひっかけ、カップ左から蹴られた。パーセーブした石坂友宏に敗れ、2023年10月「ACNチャンピオンシップ」以来の6勝目を逃した。
「グリーンが思った以上に硬くなっていて、フォローも強くなっていて」。最終組の7組前を回り、17番(パー5)でイーグル、18番でバーディ奪取してこの日のベストスコア「65」をマークし、プレーオフに持ち込んだ。ただ、ホールアウト後の“待ち時間”は約1時間20分。「そこは気にしなかった。プレーオフをやるつもりだったし」と言うものの、プレーオフ2ホールとも奥ピンに対し、フェアウェイからウェッジの2打目を2度ともグリーン奥の芝が刈り込まれたエリアに外した背景にはコンディションの変化があった。
負けた悔しさはあるが、満足感もある。「正直、このコースは苦手なんです。いつも風が舞うイメージがあって、毎年まずは予選通過が目標なんで。プレーオフができるなんて、思ってもみなかったので」と振り返った。
自他ともに認める“日本一曲げない男”が昨季、フェアウェイキープ率「77.832%」で2位となり、1位の座を勝亦悠斗に譲った。2024年に「80.957%」という前人未到の“80%超え”を達成し、9シーズン連続で守ったタイトルを手放した。「ふがいなさすぎるシーズンでした。自分のゴルフを見つめ直さないといけないって思いました」。オフは原点回帰。初シードをとった2015年頃のような基本練習を徹底した。「昔の方がドライバーも振れていたんです。自信があったというか」という。
今大会のフェアウェイキープ率85.714%は若原亮太の92.857%に次ぐ2位だったが、3月のニュージーランド開催の開幕戦「ISPS HANDA Japan-Australasia Championship」から2試合トータルは80.952%で1位。“日本一曲げない男”の称号奪回へ。稲森が確かな階段を上り始めた。(三重県桑名市/加藤裕一)