石川遼6位ターンもノリス大爆発で8打差後退 「すごすぎるなって…」
◇国内メジャー初戦◇日本プロゴルフ選手権大会 2日目(23日)◇三甲ゴルフ倶楽部 谷汲C(岐阜)◇7337yd(パー72)◇晴れ(観衆1677人)
最終18番(パー5)でラフからセミラフを渡り歩きながら、石川遼は必死のバーディで締めくくった。5バーディ、2ボギーで連日の60台となる「69」で通算7アンダー。9位から6位に上がって週末を迎えたものの、首位との差は4打から8打と2倍に開いた。
石川がプレーをスタートする頃にホールアウトした午前組のショーン・ノリス(南アフリカ)が大会最少ストロークに並ぶ「61」をマーク。「『すごすぎるな…』っていうふうに思っていた。みんながみんな、7とか8(アンダー)で回っていたら、1人だけ11がいても『ああ、すごいな』って感じなんですけど、6アンダー、7アンダーで回るのも難しいコースなので…」と大きな衝撃を受けた。
開幕前日の夜から降った雨の影響でグリーンが一気に軟らかくなった初日のフィールド平均スコアは「71.993」とアンダーパーだったが、この日は「73.09」。間違いなくタフになっていたはずの状況で、ラウンド中の選手心理にも影響を与えるレベルで飛び抜けたプレーと言えた。
なかなかグリーンを捉えられなかった前半でひとつ伸ばし、折り返した後半はグリーン上の読みにかなり神経を使っていた印象。左サイドのピンにウェッジショットを絡めた12番は微妙にスライスするラインを丁寧に確認してバーディ。ティイングエリアを新設してこの日の最難関だった13番(236yd/パー3)も、硬そうなバンカーから2.5mほどを残したパーパットが左横からカップに落ちた。
15番は警戒心を持ったショートパットがカップに蹴られたボギー。フェアウェイからのセカンドをグリーン右に外し、アプローチはわずかに左下がりの深いラフからだった。さらにマウンド越えとなる厄介な寄せで、カップの向こう側からのパーパットが理想的とはいえ、手前1mの下りラインでも及第点。「(短くても)かなり曲がるなと思いながら、ちょっと強く打ち過ぎた。右の淵に、そのまま真っすぐ行っちゃった」と振り返る。
16番で2.5mのチャンスを逃しても、難しい17番(パー3)を乗り切ってからのバーディ締めは流れとして悪くない。「とりあえず、あしたは2桁(アンダー)に行けるようにってところがひとつの目標だと思います」。2位に6打差と独走するノリスに少しでもプレッシャーをかける上で、雨予報の3日目を60台で回ることを自らに課した。(岐阜県揖斐川町/亀山泰宏)