2025年 リージョンズトラディション

ゴキブリも「2、3日したら普通になる」!? 藤田寛之、20代メンズと3人暮らしはこんな感じ

2025年 リージョンズトラディション 4日目 藤田寛之
元気な体は食事から!

藤田寛之は、米シニアツアーに出られることを「最高の贅沢じゃないですか」と言う。世界のレジェンドが集う舞台で戦うことは、確かにプロ冥利に尽きるのかもしれない。たとえ、宿泊している家にゴキブリが出たとしても…。

「どっぷり浸かりたい」とテキサスに家を借りて拠点を用意。シーズン終わりまで帰らないと決めて渡米したが、転戦生活はとってもシビアだ。ホテルは宿泊料が高いから、試合中はチーム3人で家を1軒借りて共同生活。費用は1週間で上限3000ドルと決めている。3ベッドルーム、バスルーム2つ以上、コースから近くて治安が悪くない場所、アジア系スーパーが近くにあるとよりうれしい…。条件で絞っていくと、ときには「ちょっと古いよね」というお家にも当たったりする。ある家ではゴキブリの影を見つけたが、「もう2、3日したら普通でした。全然慣れたよね」。2012年には賞金王を獲った55歳、たくましい限りです。

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2025年 リージョンズトラディション 4日目 藤田寛之
小沼泰成キャディ(写真右)、杉浦翔晟マネジャーと

旅を楽しく支えてくれるのが、小沼泰成キャディ(28歳)と杉浦翔晟(しょうせい)マネジャー(27歳)。アラバマ州で前週行われたシニアメジャー「リージョンズトラディション」での共同生活を覗いてみたら、藤田寛之のすごさがちょっとだけ分かった。

まず、感性が若い。同居人は20歳以上も下の2人、なんとなーく“ボスと部下”感が出ているのかなと思ったら、まるで部活の合宿みたいな雰囲気。今回借りた家は4ベッドルーム&2バスルームで、マスタールームが藤田、2階を若者2人の部屋割り(ちなみにお値段2700ドル)。コースでも家でもずっと一緒、ピリピリすることはないんだろうか。

2025年 リージョンズトラディション 4日目 家
大会週の藤田家

藤田「無言はあるけど、(ピリピリは)ないよね。オレの機嫌が悪いとか?」
小沼「ないですよね」
藤田「そういうときは、オレが奥の部屋で泣いてるから(笑)。夜9時、10時くらいまでここ(リビング)で3人でしゃべってるよね」

2025年 リージョンズトラディション 4日目 家
廊下にはオリジナルのパターマットが

最近は、藤田オススメの韓国ドラマの鑑賞会がブームなのだとか。

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藤田「藤田オススメのナンバー3に入る、『梨泰院クラス』」
杉浦「小沼さんが、まあまあ好きになって」
小沼「どっぷり浸かりましたね(笑)」
藤田「『イカゲーム』も見ましたよ。6月にシーズン3が始まるから」

試合中の食事の用意は杉浦シェフが担当。お邪魔した日は親子丼、豆腐の味噌汁、グリーンサラダにタラのソテーと豪華! 週初めに買い物をして、1週間の献立は「チーム藤田」LINEで発表される。

2025年 リージョンズトラディション 4日目 スマホ
1週間の献立表が杉浦マネジャーから送られてくる

藤田「だいぶ作ってもらったよね。親子丼、あとシーフードカレーもめっちゃうまかった!」
杉浦「もともと料理はしてましたけど、クックパッドやYouTubeを調べてレパートリーを増やしてます」
藤田「いつイヤって言われるかな…」
杉浦「でも、ずっとアメリカの料理を食べないといけないと思うと、自分で作ろう…ってなりますよね」
藤田「作ってもらうと体もやっぱり調子がいい。アメリカのやつはね、おなか一杯になるけど、心が満たされないの。あれなんでだろうね?」

コストもかかるので外食は週に1回、帰りが遅い日はカレーが定番だそう。というのも、シニアツアーは本戦前からタフなのだ。PGAツアー、LPGAツアーのプロアマはプロ1人につき9ホールずつ回ることが多いが、シニアツアーでは18ホールが大半。試合によっては2、3日プロアマを回るときもあるから、「なんか毎日プロアマやっていますね」。リージョンズトラディションでも、水曜に午後2時から7時30分までプロアマを回り、やっとカレーにありつけたのは夜9時過ぎだった…。

2025年 リージョンズトラディション 4日目 親子丼
やさしい味!

何が一番すごいって、藤田寛之は「楽しむ」ことにもストイック。「やっぱりある程度結果を出さなきゃいけない部分もあるし、“楽しきゃいい”みたいなところばっかりじゃないのが現実。だから、できるだけそれ(楽しむ)を口に出してますけどね」。ヘトヘトになって帰って来ても、日本でのようにトレーナーがいないからYouTubeを見てストレッチ。宿にゴキブリが出ようと、米国で使っているクレジットカードが限度額を迎えようと、「それも、面白いと思えば面白い」とポジティブに乗り切る。「だって、来たくても来られないんだから」

異国の地に「どっぷり浸かる」のは、生半可な気持ちではできないこと。「もうね、50歳を超えると若い人とは感覚が違うの。頑張るというより、楽しんでゴルフをやっている感じ」。またまたー、とツッコみたくなるほど、新たなステージに挑戦する55歳はタフだった。(編集部・谷口愛純)

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谷口愛純(たにぐちあずみ) プロフィール

1992年生まれ。社会部記者、雑誌の営業その他諸々を経てGDOに入社。ゴルフは下手すぎて2017年に諦める。趣味は御朱印集めと髪色を変えること、頭皮を想って最近は控えてます。
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