石川遼は池ポチャボギーから5バーディ 早朝に打ち続けたフェードの狙い
◇国内メジャー初戦◇日本プロゴルフ選手権大会 初日(22日)◇三甲ゴルフ倶楽部 谷汲C(岐阜)◇7337yd(パー72)◇晴れ(観衆1304人)
前半11番に先行したボギーをすぐに取り返し、パープレーで迎えた18番(パー5)で石川遼に痛い一打が出た。左のフェアウェイバンカーからのセカンドが右の池につかまってボギー。刻む中でもなるべくグリーン近くに運ぼうというアグレッシブさも込めたショットだったが、「思ったより右の池が食い込んできていた。もっと警戒しなきゃいけなかった」と猛省する。
一方で、そこから奪い返した5バーディの内容を冷静に評価する。6mほどの距離を沈めた8番は「ラッキーだった」としても、残る4つは3m以内を決めていったもの。2つあるパー5も取りこぼさなかった。「(仮に)獲れなかったとしても、いいゴルフができていた」と、チャンスを量産した組み立ての部分で納得の表情を浮かべる。
早朝のドライビングレンジから、ゲームメークを意識した準備は目立った。ドローボールを軸とする石川がショット練習の終盤に繰り返していたのは、UTでライン出しするようなフェードボールだった。4番を除くパー3の3ホールが200yd超とショートホールの距離の長さに特徴のあるコース。初日のホール別難度も17番(実測215yd)→7番(同239yd)→13番(同214yd)の順でパー3が難関となる中、必要になる可能性が高いショットを入念に確認していた。
最終9番はフェアウェイの左サイドからミドルアイアンでグリーンセンターを狙ったショットを引っ掛け、3打目のアプローチも突っ込み切れなかった。3mほど残ったしっかりスライスするパーパットを決め切っての締めくくりに「内容的には、もうボギー」と自戒しながら、「68」で首位と4打差の4アンダー9位につけた。
弟の航、石坂友宏と並んで首位発進した「東建ホームメイトカップ」(20位)以来となるトップ10圏内での滑り出し。鹿児島・いぶすきゴルフクラブでハン・ジュンゴン(韓国)とのプレーオフを制した2019年に続く大会2勝目に向け、タフなコンディションも予想される午後組の2日目を乗り切ることがマストだ。(岐阜県揖斐川町/亀山泰宏)