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2015年 マスターズ
期間:04/09〜04/12 オーガスタナショナルGC(ジョージア州)

騒動から半年 トム・ワトソンが最年長アンダーパー記録を樹立

もう驚く必要すらないのかもしれない。老いてなお輝きを放つトム・ワトソンが「マスターズ」でも新たな“高齢記録”を樹立した。ジョージア州のオーガスタナショナルGCで開幕した2015年のメジャー初戦。65歳のワトソンは4バーディ、3ボギーの「71」をマーク。松山英樹ロリー・マキロイ(北アイルランド)、昨年覇者のバッバ・ワトソンらと同じ1アンダーの18位発進はおろか、1ラウンド・アンダーパーをマークした大会史上最年長選手となった。

これまでの記録は1974年にサム・スニードが同じく「71」をマークした当時の61歳。41年ぶりの更新は4つも年齢を上乗せることになった。

59歳で臨んだ2009年「全英オープン」でのプレーオフ惜敗をはじめ、シニア入りをとっくの昔に済ませてからも、「何かを起こす」ゴルフは健在だ。この初日は日中、気温30℃以上の暑さに悩まされ、体力でも、飛距離でも後輩たちに敵うわけがない。「9番ホールなんて本当にキツイ。若い子たちは2打目を8Iか7I…9Iで打つ選手もいるだろう。わたしは後ろの方から3Iくらいの距離が残る。左足下がりのライからね…老いぼれには厳しいよ」。

それでも例年よりもソフトなグリーンを、粘り強く攻め込み、1アンダーで17番を終えた。最終18番、残したパーパットは2.5m。「決めればアンダーパー。絶対に決めたかったから集中した」。ボールがカップに収まった瞬間、スタンディングオベーションが巻き起こった。

マスターズ2勝を含むメジャー通算8勝。“新帝王”の評判は昨秋、一変した。欧州選抜と米国選抜の対抗戦「ライダーカップ」でキャプテンを務め、惨敗を喫した。フィル・ミケルソンらから選手起用等の采配を痛烈に批判され、米国チームは新たに、今後の監督選考に関する選定機関を設立するまでに騒動は発展した。

ワトソンはその間、選手たちとのコミュニケーション不足を謝罪。「彼らの努力とチームへの貢献を台無しにしてしまったと思われたかもしれない。申し訳なかった」

今大会開幕前、にわかに注目を集めていたのが、マスターズ王者が集うチャンピオンズディナーでの、ミケルソンとの再会だった。「いやいや、彼とは前にも会っていたよ。ハグをした?挨拶をしたくらいさ」とワトソンは一蹴したが、2人の関係性はいまだに熱が冷めない話題だ。

あす2日目は、最年長予選通過記録の更新がかかる。これまでは2000年にトミー・アーロンが樹立した63歳が最高齢。「予選を通過したいね。最近はしていないから」と、意欲を込める(最後の決勝ラウンド進出は2010年)。「キャプテン」という立場においては、世間からの視線はわずか1試合の団体戦で大きく変わってしまった。しかし、プレーヤーとしてのワトソンに送られる尊敬のまなざしは、一層輝いている。(ジョージア州オーガスタ/桂川洋一)

桂川洋一(かつらがわよういち) プロフィール

1980年生まれ。生まれは岐阜。育ちは兵庫、東京、千葉。2011年にスポーツ新聞社を経てGDO入社。ふくらはぎが太いのは自慢でもなんでもないコンプレックス。出張の毎日ながら旅行用の歯磨き粉を最後まで使った試しがない。ツイッター: @yktrgw

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