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2014年 全米女子オープン
期間:06/19〜06/22 場所:パインハーストNO.2(ノースカロライナ州)

史上初の連続開催 男女「全米オープン」レポート

【グリーン手前エッジから26ヤード/右から5ヤード】

「全米オープン」を主催する全米ゴルフ協会(USGA)は、マーティン・カイマー(ドイツ)が優勝する最終日のスタート前、18番グリーンのピンポジションを「ペイン・スチュワート・ホールロケーション」とアナウンスした。

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1999年、パインハーストNo.2で行われた同大会、この最終ホールで4.5メートルのパーパットを沈めて優勝し、その4カ月半後に飛行機事故で帰らぬ人となったペイン・スチュワートを偲ぶためにUSGAが再現した「グリーン右奥」のピンポジションだった。

その翌週日曜日の「全米女子オープン」最終日、18番グリーンのポンポジションは…。

【グリーンエッジ手前から26ヤード/右から6ヤード】

そう、史上初めて男子との同会場連続開催となった「全米女子」で、週末に残った女子選手たちは、15年前の米男子ツアーの歴史的名シーンの一端に触れることとなった。

今年で114回目を数えた「全米」と、69回目だった「全米女子」のジョイント開催は、もともとUSGAの幹部が、毎年男女が同じ会場で開催されるテニスの全米オープンを、観客として視察したことが発想の発端だった。

実際に、彼ら、彼女らは“ペイン・スチュワート・ホールロケーション”だけではなく、ほとんどのピンポジションを共有し、男女各日でほぼ似通った位置にカップが切られた(男女ともに4日間の天候がほぼ快晴だったことも幸運だった)。

ゴルフはテニスなど他の競技と比べれば、出場選手間の戦い以上に、コースとの戦いの比重が高い競技特性がある。男女間にはパワー、技術の差があり、まったく同じ条件下でプレーさせると興をそがれるため、USGAは距離と、グリーンの硬さのコントロールによって、巧みに競技を演出していた。

18ホールの総ヤードは男子7,562ヤード、女子6,649ヤード(いずれもパー70)。男子の翌週開催だった女子では、水を撒いてグリーンを軟らかくし、ショットのスピン量に劣る女子選手たちに普段のコースコンディションを提供した。懸念された男子選手が掘った打球痕などの影響に対しても、女子選手の不平の声は聞こえず、宮里藍は「グリーンは硬くなっていた分、ピッチマークも無くてすごくきれい」とも話していた。

一方で、グリーンの速さを示す指標のスティンプメーターは、12.5フィート前後(USGA発表)に統一され、パワーで差が出にくいパッティングにおいては男女をほぼ同じ条件でプレーさせた。また、長さの調整が必要と思われていたラフに関しては、男子大会から、すべてフェアウェイ並に刈り込んでしまうという異例の策が意外な形で貢献し、男女間に差がなかった。

条件の変更(区別)によって老若男女が同じコースでプレーできる、というゴルフ特有の魅力を伝える試みと捉えることもできるだろう。

だが、実際はそこに、財政面での負担軽減という利点がやはりあった。2週の間、グッズショップ、スポンサー、ボランティア用施設、メディアセンターのほかあらゆる会場内の巨大テントや施設は維持されたまま。組立、解体作業が1度ずつ減った。大会のロゴは男女で分かれたものと、男女両方の優勝カップが並ぶ共通のものが存在し、公式グッズの販売等は2週間、同じものが流用されるケースがほとんどだった。

この連続開催で恩恵を受けたのは、もちろん後で開催した女子大会だった。2008年のリーマンショックの影響でしばらく収縮傾向にあった米LPGAツアーは、ここ2年で顕著な回復を見せているとはいえ、男子PGAツアーに比べるとやはり人気面で後塵を拝す。日本ツアーの現状とは逆だ。

「会場内の施設を維持」と前述したが、厳密に言えば、ギャラリー用のスタンドは、減少する集客数に備えて約4分の1の大きさに縮小された。ボランティアや警備スタッフも減った。コース外においても、周辺のホテルは1泊当たりの宿泊料が半額になった(というよりも、男子大会の際に倍額以上に高騰していた)。

1週間で10万人を集める男子メジャーに対し、女子メジャーのギャラリーは約半数と言われている。それが、米女子ツアーを取り巻く現状だ。

LPGAのツアープレーヤーたちは今回の試みを歓迎した。

35回目の出場だった53歳のジュリ・インクスターは「男子の試合を見た人々が、女子選手の上手さにも驚くはず。女子選手は225ヤードくらいしか飛ばないと思っている人もいるでしょうけど、そんなことないわ」と、今後の活性化を期待していた。

男女が同じコースで行われる予定の2016年、2020年のオリンピックのシミュレーションとしても注目されていた今大会。連続開催の真価が問われるのは、これからだ。

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桂川洋一(かつらがわよういち) プロフィール

1980年生まれ。生まれは岐阜。育ちは兵庫、東京、千葉。2011年にスポーツ新聞社を経てGDO入社。ふくらはぎが太いのは自慢でもなんでもないコンプレックス。出張の毎日ながら旅行用の歯磨き粉を最後まで使った試しがない。ツイッター: @yktrgw

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