桃子、「一番収穫のあった大会」
キャリアプランは慎重に
2008/08/04 19:05
アジア勢が席巻した今年の「全英リコー女子オープン」。終わってみれば、上位5位までをアジア勢が独占した。この流れは、今年の4大メジャー大会を通じてのもので、「マクドナルドLPGA選手権」のヤニ・ツェン(台湾)から始まって、「全米女子オープン」のインビー・パーク(韓国)、そして今大会の申智愛(韓国)と、これでアジア人がメジャー大会3連勝を果たしたことになる。
日本から来た多くの報道陣も、われらが日本人の活躍に大いに沸いた。不動裕理と宮里藍が堂々たる優勝争いを繰り広げ、上田桃子も上位に絡む。出場した日本人の誰一人として決勝ラウンドに進めなかった男子の「全英オープン」と比べると、その差は鮮明だ。今の女子ゴルフ界の勢いが痛烈に感じられる。
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申智愛は、日本での残り3つのメジャー大会にすべて出場予定という。彼女の実力を持ってすれば、年間グランドスラムも夢ではないだろう。今年のプロテストをトップ通過したのは、韓国人の黄アルム。韓国では、移動も楽で賞金も高い日本ツアーを踏み台にして、アメリカに進出するという流れが、時流のようだ。
当初からの予定通り、今年後半は日本ツアーに出場する上田桃子。日本での出場義務試合数に足りないため罰金を払い続けながら米国ツアーに専念する宮里藍。日本ツアーをすっとばして、いきなり米国ツアーの扉をこじ開けようとする宮里美香。
進む道は世界中にいくらでもある。自分の目標は何なのか?自分にとって何が幸せなのか?グローバル化が進むゴルフツアーの荒波に飲み込まれないためには、今後は選手一人一人が、よりしっかりしたキャリアプランを持つことが必要になってくるだろう。(編集部:今岡涼太)
今岡涼太(いまおかりょうた) プロフィール
1973年生まれ、射手座、O型。スポーツポータルサイトを運営していたIT会社勤務時代の05年からゴルフ取材を開始。06年6月にGDOへ転職。以来、国内男女、海外ツアーなどを広く取材。アマチュア視点を忘れないよう自身のプレーはほどほどに。目標は最年長エイジシュート。。ツイッター: @rimaoka