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大会史上2番目の大入り 宮里藍「日本のゴルファーは幸せ」

茨城県の茨城GC西コースで開催された国内女子ツアー「ワールドレディスサロンパスカップ」。成田美寿々が逆転優勝を飾った2014年のメジャー初戦は、4日間で大会史上2番目となる3万1464人のギャラリーを集める大盛況で幕を閉じた。

2日目の午後に雷雨による中断を強いられたものの、春の柔らかい日差しが降り注ぐ絶好の行楽日和、ゴルフ日和が続いた。昨年10月に同じ茨城GCで行われた男子メジャー「日本オープン」の大会期間中の全来場者数9139人(最終日の荒天の影響で5日間で実施)を、平日の2日間で早くも上回る盛況ぶりとなった。

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4月の「KKT杯バンテリンレディス」を制したアマチュアの勝みなみが出場。そしてホステスプロとなる宮里藍が2年ぶりに大会に参戦したことが、大きな要因のひとつ。賞金女王の森田理香子を交えた予選ラウンドの組は最大の注目を集め、2日目には勝がメジャー史上アマチュア最少ストロークの「65」をマークするなど、話題も満載。日々、会場は熱を帯びていくようだった。

この熱で“恩恵”を受けたのは、日本女子プロゴルフ協会や、同コースをはじめとした地域社会だけではない。他ならぬ宮里自身もその一人だった。

「前向きなエネルギーを感じる。ボギーを打っても『これから、これから』と声をかけていただいたりすると、自然と『頑張りたいな』と思えてくる。気持ちが“ヘコむ”理由が無いというか。ゴルフは(本来)不貞腐れてプレーするものではないんです。自分はプロですし」。この環境を「アメリカには無い、日本独特のものなの」と説明した。

日本では大ギャラリーを引き連れる宮里藍宮里美香も、主戦場では閑古鳥が鳴く中でプレーすることもある。圧倒的な人気を誇る米男子ツアーで戦う石川遼松山英樹も同じ。平場の試合で、彼らの後をロープの外で追うのは、サポートスタッフと数人の報道陣だけ、という光景は珍しくない。

それもひとつのアメリカの“過酷さ”という捉え方もできるが、藍は言った。「日本の女子ゴルフの人気を感じる。毎週この雰囲気でプレーできるなら日本のゴルファーは幸せです」。

藍は次週「キングスミル選手権」、美香はその翌週「モービルベイLPGAクラシック」から再び米ツアーに復帰する。苦しい戦いが続いているシーズン序盤戦。「次の(日本出場の)予定は未定です。今はアメリカで厳しい位置にいる。最低でもシード権を獲りたいので、少しでもパッティングを決めていきたい。やり残したこともある」と藍。彼女たちのプロゴルファーとしての瑞々しい感性を呼び覚ましたのなら、大ギャラリーには数字以上の意味がある。(茨城県つくばみらい市/桂川洋一)

桂川洋一(かつらがわよういち) プロフィール

1980年生まれ。生まれは岐阜。育ちは兵庫、東京、千葉。2011年にスポーツ新聞社を経てGDO入社。ふくらはぎが太いのは自慢でもなんでもないコンプレックス。出張の毎日ながら旅行用の歯磨き粉を最後まで使った試しがない。ツイッター: @yktrgw

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