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カギは“高く刺したティ” 福嶋浩子を変えた姉・晃子の一言

「気合いが入りすぎたり、風が強く吹くと、スイングが速くなってしまう」。そんな福嶋浩子の悪癖を、姉の“金言”が払拭した。

きっかけは、先週の「PRGRレディス」練習日。今年から新設されたTPD特別登録者枠(ツアー過去5勝以上等の資格)による出場を見据え、ウェイティングのためコースに訪れていた福嶋晃子と、「2年ぶりくらい」に練習ラウンドをともにした。そこで、出産に伴うブランクを全く感じさせない姉のティショットに「振りに余裕があるし、私よりも40ヤード先にいく」と呆れ、自身のショットと比較しながら、ある1つのことで談義を交わしたという。

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「姉と比べたら、ドライバーで私のティが低すぎるな、って。姉の半分くらいだった」。国内外で“飛ばし屋”として知られる姉に、ティを高くしてみることを勧められ、先週から実践している。「今年のテーマはリズム」とウィークポイントの解消に取り組む福嶋にとって、その効果は、強い北風がコースを吹き抜けた「Tポイントレディス」初日にも明らかだった。

姉・晃子は、ティを高くしたときのリスクとして、スイングが速くなった場合にテンプラ気味のボールが出やすくなることを指摘。「アゲンストの時は、それ(高いティ)をサインにしなさい」という姉の言葉を胸に刻んでいた。浩子ならずとも、風が強く吹けばスイングのリズムは速まり、ボールの高さも抑えたくなってティをつい低くしたくなるものだが…。

この日の浩子は、時おり頬を打つ強い風に“悪癖”が出そうになっても、ティを高く刺して逸る気持ちをセーブ。ひときわ強いアゲンストの風に見舞われた3番(389ヤード)のティショットでは、「残りは140ヤードを切っていた」と得意げに胸を張った。

スイングリズムの安定化が奏功したのか、初日は5バーディ、2ボギーの3アンダーで回り、首位と3打差の4位タイ発進。国内外で通算26勝を数える女子ゴルフ界屈指の飛ばし屋のアドバイスは、やはり的確だったようだ。(佐賀県武雄市/塚田達也)

塚田達也(つかだたつや) プロフィール

1977年生まれ。工事現場の監督から紆余曲折を経て現在に至る。35歳を過ぎてダイエットが欠かせなくなった変化を自覚しつつ、出張が重なると誘惑に負ける日々を繰り返している小さいおっさんです。

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