今週は彼女のユク・ウンチェさんをキャディにして二人三脚。兵役前の最後のトーナメントを戦うホ・インヘ

今年の「TOSHIN GOLF TOURNAMENT IN Central」でツアー初優勝を果たしたホ・インヘ（韓国）は、ど派手な金髪とアルマーニのサングラスという外見に、ツアー1位の飛距離を誇りつつ、ホール形状や残り距離が書かれたヤーデージブックを一切見ないという超個性派ゴルファー。日本での人気も高まりそうだが、今週の「ゴルフ日本シリーズJTカップ」を最後に、しばしの間お別れとなってしまう。

次週月曜日から、韓国人男性にとっては避けて通ることの出来ない兵役に行くことを決断したのだ。

＜＜　下に続く　＞＞

「この髪も全部カットですね」と名残惜しそうに金髪の後ろ髪をなでたホ。試合終了後、日曜日のうちに韓国へ帰って、月曜日からは軍隊へ。2年間の任期を務める予定だ。

とはいえ、ホが所属するのは韓国軍のゴルフチーム。「毎日ゴルフの練習です」と、普段ほとんど練習をしないホにとっては、「一番練習する2年間になると思う」とちょっぴり皮肉な世界が待っている。

さらに、来年10月には4年に一度行われる世界各国の軍隊によるスポーツの祭典「ミリタリーワールドゲームズ」が韓国で開催され、ホの所属するゴルフチーム8選手は全員この大会に参加する。もし金メダルを獲ることが出来れば、その後の兵役義務が免除される可能性もあるという。

そんなゴルフ漬け？の軍隊生活が待っているホは、今週、キャディに初めて“彼女”のユク・ウンチェさん（26歳）を起用した。以前、韓国で歌手活動もしていたというユクさんは、「自分のことを分かっているから、良いタイミングで“ゆっくり”とか、“ファイティン（頑張れ）”とか言ってくれる。最高です」とキャディとしてもベストパートナーだという。「軍隊が終わったら、キャディをやってもらうと思います」とホ。それに、結婚の話も「戻ってきたら（笑）」。

JGTOでは、現在米ツアーを主戦場とするドンファン（2009－10年兵役）の時と同じ特例措置により、復帰後1年間の出場権を得られることが確実となっている。「日本が好きだし、絶対に戻ってきたい。強い選手になって帰ってきます！」という彼の姿を、しばし目に焼き付けておこう。（東京都稲城市／今岡涼太）