78歳ジャック・ニクラスの新発見
2016年 全米オープン
期間:06/16〜06/19 場所:オークモントCC(ペンシルベニア州)
貴方の知らない(かもしれない)オークモントの10の事実
今週、「全米オープン」がオークモントCCに帰ってくるが、同コースでの「全米オープン」開催はこれが実に9回目のことであり、どのコースよりも多い。また、同コースは「全米プロゴルフ選手権」を3度開催しており、「全米アマチュア選手権」は5度、「全米女子オープン」は2度開催している。我々はこのコースについてちょっとしたリサーチを行い、ここに貴方の知らなかったかもしれない今週の開催コースについての10の真実を詳らかにすることにした。
1. オークモントは元々パー80だった
1903年にオークモントCCが開場した当初、コースにはパー5が8ホール、パー6が1ホールあり、パー80の設定だった。今はパー70となったが、2007年にこのコースで「全米オープン」が開催された際、「80」を上回るスコアは60を数えた。
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2. 1962年の「全米オープン」優勝はニクラスにとってプロ初勝利だった
1962年、その前年にプロに転向したばかりの22歳のジャック・ニクラスがオークモントCCへやって来た。4ラウンドを「283」で回りアーノルド・パーマーと並んだ彼は、日曜のプレーオフを制し、プロ通算117勝、そしてメジャー通算18勝の最初の勝利をここで挙げたのである。
3.オークモント初開催の1972年 アンダーパーのラウンドは僅か2回
1927年6月に初めてオークモントで「全米オープン」が開催された。この時の優勝はトミー・アーマーで、72ホール終了時点ではハリー・クーパーと「301」で並んでいたのだが、この通算13オーバーというスコアは、1919年以降の「全米オープン」では最も打数の多い優勝スコアである。コースは非常に難度が高く、大会を通じてアンダーパーのラウンドを記録したのは第2ラウンドを「71」でラウンドしたアーマーと、最終ラウンドを「69」でラウンドしたアル・エスピノサの2人のみ。この週の平均スコアは78.6だった。
4. ジョニー・ミラーによるオークモントでの「63」 週末では大会唯一
ジョニー・ミラーは1973年の「全米オープン」最終日を、首位のアーノルド・パーマー他3人から6打ビハインドでスタートした。4連続バーディでスタートすると、全18ホールでパーオンに成功し、歴史に名を刻む「63」をマーク。彼のこのスコアは現在もメジャーの最少ストロークタイ記録であり、「全米オープン」の週末に記録された唯一の「63」となっている。この年の日曜日は予選通過を果たした65選手で、「70」を切った選手が彼を除くと僅か3人のみだったと言う事実が、このミラーの偉業を更に輝かしいものにしている。
5. スティンプメーターの発明は1935年の「全米オープン」がきっかけ
オークモントで開催された1935年の「全米オープン」で、世界最高峰の選手たちがグリーンに手を焼く姿を目撃し、31歳のエドワード・スティンプソンはグリーンの速度が計測できる機器の設計に着手することを決めた。若かりし頃、ハーバードゴルフチームのキャプテンだったスティンプソンは、そのゴルフの知識を活かし、平らなパッティング面でグリーンの相対速度を計ることのできる角度付きのレールを作り出した。以降、“スティンプメーター”はゴルフ界に広く浸透し、今なお信頼の計測機器として用いられている。今週のグリーンは、スティンプメーターで14.5フィートが出るよう仕上げられる見通しとなっている。