宮里優作が描く選手会長像
2016年 WGCキャデラック選手権
期間:03/03〜03/06 場所:トランプナショナルドラール(フロリダ州)
ドラールでマキロイが躍動
「WGCキャデラック選手権」はロリー・マキロイが3打差の首位で最終日を迎える展開となり、トランプナショナルドラールでの歴史的快挙へあと一歩のところまで迫った。
というのも、北アイルランド出身のマキロイが日曜に優勝すれば、史上初めて欧州勢がWGCの全タイトルを独占することになるのである。これまでのところ、「WGCキャデラックマッチプレー」はマキロイが、「WGCブリヂストンインビテーショナル」はシェーン・ローリーが、そして「WGC HSBCチャンピオンズ」はラッセル・ノックスがそれぞれタイトルを保持している。
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ただし、マキロイがそれを達成するには、逆転を狙うディフェンディングチャンピオンのダスティン・ジョンソンと豪州のアダム・スコットを打ち負かさなければならない。
ノーボギーの4アンダーで3日目をラウンドしたマキロイは、通算12アンダーとし、2位につけた前述の2人に3打差をつけており、その後方の通算7アンダーにはイングランドのダニー・ウィレット、そしてフィル・ミケルソンとバッバ・ワトソンの米国人コンビがつけている。
通算5アンダーにはそれぞれこの日ベストの「67」をマークしたスペイン人コンビのラファ・カブレラベローとセルヒオ・ガルシア、そしてインドのアニルバン・ラヒリがつけている。
マキロイによるノーボギーのラウンドは、競技においては2016年シーズン初のことであり、パッティングのグリップ変更が奏功したことにより、全てにおいてゲームが上手く行っていることにマキロイは喜びを見せた。
「こういうゴルフコースで36ホールをたった1ボギーで回るというのが、今週僕のやりたかったことなんだ。自分のゴルフにはすごく手応えを感じているよ」。
「今年は、ボールストライキング、ティからグリーンにかけて、そしてドライバーには問題はなかったんだ。それは思い通りに行っていた。ただ、スクランブリングとパッティングが課題だったんだ」。
「それを修正することができ、こういう大きな大会で土曜に最終組でプレーしてノーボギーだったのだから、これから前進する上で大きな自信になるよね」。
スコットによる前日までの2打差のリードをわずか4ホールで帳消しにしたマキロイは、見事な2打目を見せた5番で2メートルのバーディパットを沈め、首位に躍り出ると、パー5の8番はマキロイ、スコット共にバーディを奪った。
マキロイが10番で美しい5メートルのパットを沈めてこの日4つ目のバーディを奪ったのに対し、スコットは13番をボギーとしたため、両者の差は3ストロークに広がったが、2013年の「マスターズ」王者であるスコットは続く14番でバーディを奪う盛り返しを見せた。
1番でバーディを奪ったジョンソンは4番でボギーを叩き、前半を「36」とすると、後半は12番と16番でバーディを奪ってスコアを伸ばし、通算10アンダーとしてスコットに並んだ。
17番でスコットがボギーを叩いたことにより、一時ジョンソンは単独2位となるが、ジョンソンは最終18番をボギーとし、マキロイにいくらか余裕を与えることとなった。
ウィレットは3番でダブルボギーを叩くなど、前半を「38」とするも、後半に奪った4つのバーディが物を言い、3日目のスコアをイーブンパーの「72」とし、ワトソンは「71」、そしてミケルソンは「70」でそれぞれ3日目をラウンドした。
カブレラベローは6番を終えた時点では通算1オーバーだったが、7番からの10ホールで6つのバーディを奪う猛チャージを見せ、一気にリーダーボードを駆け上がった。一方、ガルシアは14番でこの日唯一のボギーを叩くラウンドとなった。