B.グレースらが暫定首位 2日目もサスペンデッド
2016年 BMW南アフリカオープン
期間:01/07〜01/10 場所:グレンダワーGC(南アフリカ)
猛チャージのグレース、嵐に水を差される
「BMW南アフリカオープン」2日目は、ブランデン・グレースが猛チャージをかけてリーダーボードのトップに上り詰めたところで雷雨により、プレーが翌日に持ち越されることとなった。
サンシャインツアーで3勝を挙げているグレースは、ヨーロピアンツアー6勝のうち3勝を地元南アフリカで挙げているが、ナショナルオープンでの優勝は未だ達成しておらず、グレンダワーGCでの開幕を控えた会見では、今大会での優勝は夢であると語っていた。
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木曜を「69」でラウンドしたグレースは、金曜のラウンドでは11ホールを終えた時点で6つのバーディを奪い、通算8アンダーとして同胞のキース・ホーンと並んで首位に立つと、直後の現地時間午後3時3分にプレー切り上げを告げるホーンが鳴らされた。
第2ラウンドは土曜朝の6時半から再開されることになった。
この大会は1997年にヨーロピアンツアーの国際スケジュールに組み込まれて以来、19回の開催で地元南アフリカ勢が12回優勝しており、今大会も現時点でトップ13にグレースとホーンを始めとする11人の南アフリカ勢が犇めいている。
風が強くスコアリングがより難しかった早い時間帯にプレーしたホーンは、2日目をノーボギーの「69」でラウンドして首位タイに立った。
ジェイブ・クルーガーは「70」で2日目のラウンドを終了し、1打差の2位につけており、更に1打後方のジャスティン・ウォルターズ、ブランドン・ストーン、そしてイングランドのロス・マクゴワンもこの日のラウンドを終えている。
クルーガーは2012年の「Avantha マスターズ」でヨーロピアンツアーでの優勝を経験しているが、ホーンはサンシャインツアーでは8勝を挙げながらも、ヨーロピアンツアーでは未だ勝利の美酒を味わっていない。
木曜も同様に荒天のためプレーが早く切り上げられ、金曜は33人の選手たちが第1ラウンドを終えるべく早朝にコースへ復帰したが、誰一人として7アンダーで首位に立ったジャコ・バンジルを脅かすことはなく、第2ラウンドの幕が開けた。
5アンダーでスタートしたホーンは、12番と14番でバーディを奪い、10ホール終了時点でトップに並び、この日の主導権を握った最初の選手となった。
ホーン同様、初日を「67」でラウンドしたクルーガーはフロントナインを2バーディ、1ボギーでラウンドして首位グループの1打後方につけると、11番でバーディを奪い、パー5の13番では3.6メートルのバーディパットを沈めて単独首位に抜け出した。
アイアンの距離感に冴えを見せたホーンは7番で2.4メートルのバーディパットを沈めて首位に並ぶと、クルーガーが17番をボギーとしたため、単独首位の座を手に入れた。
「『南アフリカオープン』で首位に立っているんだから文句は言えないよ。何がどうあれ、僕はこの始めの2日間の出来に満足しているよ」とホーン。
「彼ら(まだ2日目のプレーを終えていない選手たち)が僕を追い越そうと、更にリードを広げようと、まだ2日間あるわけだから、先のことに集中するだけだし、2日間を8アンダーでラウンドしたことには満足しているよ」。
「なんとか持ち堪えて、3バーディ、ノーボギーで回れたけれど、ボギーを叩かなかったのが鍵だったと思う。そこまで多くのバーディを奪ったわけではないけれど、ボギーさえ叩かなければ勢いは持続するというものだよ」。
「ただ一つ残念だったのは、パー5を全てパーとしたことだね。13番以外は2オン可能だからね。2オン可能だっただけに(バーディを奪えず)残念だったけれど、それ以外では自分のゴルフには満足だね」。
バンジルはリズムを掴むのに時間を要さず、1番をパーとすると、木曜にイーグルを奪った2番をバーディとして、首位のホーンを捉えた。
しかし、その彼も2番から4連続バーディを奪った同組のグレースのペースにはついて行けず、グレースはこのチャージで首位に1打差まで迫った。グレースは6番でボギーを叩くも、すばらしいアイアンショットでピン側2.4メートルにつけた10番でバーディを奪い、再びスコアを通算7アンダーに戻した。
一方、対照的に調子を落とし始めたバンジルは、中距離パットに狂いが生じ、4番、7番、9番をボギーとした。9番で2メートル強のパーパットを外したバンジルは、ウォーターハザードに捕まった10番では同じ距離のボギーパットを外し、通算3アンダーまで後退した。
36歳のバンジルは続く11番をパーとして悪い流れを断ち切るも、同組のグレースは同ホールをバーディとし、首位のホーンを捉える別次元のゴルフを展開した。
首位タイのグレースが12番のプレーに入ったところで中断のホーンが鳴らされ、選手は一斉にコースを後にすると、その日彼らがコースに復帰することはなかった。
この日のベストスコアとなる「67」で2日目をラウンドしたストーンは、パーが僅かに7つしかない盛り沢山のラウンドを展開し、同じく2日目「67」のヘニー・オットーは通算1アンダーにつけている。2日目「70」のウォルターズは通算6アンダー4位タイにつけており、同順位のマクゴワンも同じく2日目を「70」でラウンドしている。
5番でバンカーからのチップインバーディを奪ったクリスティアン・ベゾイデンハウトは2日目を「69」でラウンドし、通算5アンダーにつけており、同じく通算5アンダーには5ホール終了時点で2日目のスコアを2アンダーとしたジャック・クリュースウィクがつけている。
大会2勝のレティーフ・グーセンは5番で残り4.5メートルから3パットして今週3つ目のダブルボギーを叩くなど、フラストレーションの溜まる「72」で2日目をラウンドし、通算4アンダーの9位タイにつけている。
6番で距離の長いチップインバーディを奪うなど、2日目を「70」でラウンドしたディーン・バームステア、そして2日目を「71」でラウンドしたアマチュアのキャメロン・モラリーも通算4アンダーのグループにつけている。
このグループには、それぞれ11番と13番ホールまでプレーを終えた、クリス・スワンポールとイタリア人ルーキーのニノ・ベルタシオもつけている。
初日「75」と出遅れたディフェンディングチャンピオンのアンディ・サリバンは2日目をイーブンパーの「72」でラウンドしたため、予選落ちの公算が高まり、ヨーロピアンツアーでのタイトル初防衛は露と消えそうである。
2日目を「69」でラウンドし、通算イーブンパーで週末を迎えるリチャード・マッケボイは159ヤードの14番ホールを9番アイアンでホールアウトするホールインワンを達成した。