昨年、T.ビヨーンが初日首位スタートも、バーディパットを外して悔しさを露わにする場面も・・・

この12年ではヨーロピアンツアーとして2度目の訪問となる今週の第2回「メイド・イン・デンマーク」。開幕前から地元ゴルフファンの大きな期待は疑いようもないが、その中でも今回は“とある事柄”がすでに話題に上っている。

地元の人々により愛情を込めて「ヒンメルランドの丘」と名付けられたヒンメルランドゴルフ＆スパリゾートのドラマチックな128ヤード、パー3の16番ホールが、「メイド・イン・デンマーク」のギャラリーや出場選手にとって大評判の呼び物となっているのである。

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「グリーンへ歩いて行くと、轟音で地面が揺れているような感じがして、総身に鳥肌が立ったようだったね。あれはキャリアのハイライトだった」と語るのはソレン・ケルドセンだ。

二段グリーンを取り囲む馬蹄型の急坂は、約3,500人のギャラリーを収容できる天然のギリシャ式劇場となっており、観客は選手たちがティからグリーンへと短い旅路につく際に、沸き立つ大歓声を浴びせる。ゴルフファンにとっての祝祭の場だ。昨年の大会で観客たちは、92バーディ、274パー、94ボギー、そして14のダブルボギー以上を目撃した。

選手はといえば、大会前からこのホールの持つポテンシャルに気付いていた地元デンマーク出身のケルドセンを含め、コース中に響き渡る大音量を前に、その雰囲気を畏怖することになる。

デンマークで最も成功した選手であるトーマス・ビヨーンもこのホールに感銘を受けた一人であり、このホールは大きなインパクトを与えたと確信している。

「この16番は、将来このツアーを代表するようなホールになるかもしれない」とビヨーン。「あれだけの大観衆を見るのは最高だった。この大会に携わった誰もが誇りに思えるだろうね」。

もう一人のデンマーク人選手、トービヨン・オルセンは、「断然ファンタスティックだ。ギャラリーを楽しませたいから、あそこではバーディを奪いにいくんだ。グリーンへ歩いて上がり、皆が自分に喝采を送ってくれるのはとても良い心持ちのするものだよ」と話す。「ああいうようなホールはこれまで見たことがないと思うな」。

コース上での大音響だけでなく、この16番ホールはソーシャルメディア上でも盛んに騒がれ、ヨーロピアンツアーのツイッターの熱心なフォロワーにも惜しみない称賛を浴びた。

欧州代表選手として“メダイナの奇跡”を成し遂げた一人であるニコラス・コルサーツ（ベルギー）は、このホールの雰囲気を「ライダーカップ」や、有名な「フェニックスオープン」の16番ホールと比較。「ヨーロピアンツアーは新たに伝説的なホールを見つけたけれど、なんとそれはたったの128ヤードなんだ！」とツイート。

フランスのグレゴリー・アブレはこのホールの画像をツイッターに投稿し、「これは『全英オープン』じゃないよ。これは『メイド・イン・デンマーク』で、デンマークの観衆なんだ!! 驚くべき1週間＠ヨーロピアンツアー」とコメントを添えている。

彼の同胞のアドリアン・サディアも同様に、「とにかくデンマークの観衆は素晴らしいし、特に16番は凄い！素敵な大会をありがとう」とツイートしている。

そして、イングランドのデービッド・ハウエルは予選落ちしたにもかかわらず、ツイッターを通じて、16番ホールと大会全体にこんなエールを残したのだった。

「予想された通り、『メイド・イン・デンマーク』は今年最高のギャラリーだ。信じがたい雰囲気だよ」@DavidHowell530

昨年この大会でトップ10入りを果たしたサイモン・ウェイクフィールドは、ヨーロピアンツアーのFacebookページで「これまで見たなかで最高の雰囲気」と上手く手短に言葉をまとめた。

大会運営側は、バーディのベニー、イーグルのエディ、そしてエースのアンディと名付けられた、押しつぶすと鳴き声を出すゴム製の鳥1000個を無償配布し、ファンがさらなる騒音を出せるよう、雰囲気作りに一役買っている。

今週はのべ8万人のファンがヒンメルランドに集結すると予想される。昨年の第1回大会で「メイド・イン・デンマーク」がファンや選手たちにとって忘れがたき大会となったのは明らかなところだ。