南アフリカのブランデン・グレース

今週の「アバディーンアセットマネジメント スコットランドオープン」では156人の選手がガレインGCでティアップする。ここに我々のデータの達人が選出する5人の注目選手を紹介しよう。

■ ルーク・ドナルド

ルーク・ドナルドほど「スコットランドオープン」を楽しみにしている選手もそう多くはないだろう。世界ランキングでは65位まで後退してしまったものの、イングランド人の彼は、この大会では過去6回の出場でいずれもトップ20入りを果たしている。2011年にこの大会で優勝を飾ったドナルドは、その他にもトップ5入りを3回果たしており、計23ラウンドで平均スコアを「68.09」としている。今季は「アイルランドオープン」でトップ20入り、直近のPGAツアーでもトップ10入りしており、大いなる期待を胸にガレインへとやって来る。

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■ ブランデン・グレース

2012年に4勝を挙げているだけに、今、ブランデン・グレースがキャリア最高の時を送っているとは考えにくいかもしれないが、2015年は彼にとってそういう一年になりそうだ。南アフリカ出身の彼は、今季欧州ツアーでは10大会に出場し、2勝を挙げ、その他にも5回のトップ20入りを果たしている。グレースは、彼がリンクススタイルのゴルフも気に入っていることを、先月の「全米オープン」でのトップ5フィニッシュで証明してみせた。彼はスコットランドのリンクスゴルフには良い思い出があり、この大会では2013年に2位に入ったほか、12年には「ダンヒルリンクス選手権」を制している。27歳のグレースは平均スコア、平均飛距離、平均パット数、パーオン率という観点からいけば既にキャリア最高のシーズンを送っているといえる。というわけで、我々はグレースが今まさにキャリア最高の年を送っていると断言することにやぶさかではないのである。

■ トンチャイ・ジェイディー

我々は時として、ジェイディーが45歳にしてやってのけることを至極当然のこととして受け止めてしまう。欧州ツアー6勝の彼は、今季はまだ勝利こそないものの、惜しいところまでは行っている。彼は「タイランドクラシック」と「BMW PGA選手権」では2位に入っており、「アイルランドオープン」でもトップ10入りを果たしているほか、2週連続トップ15入りを経て今週の大会に臨むことになる。ガレインではショートゲームに重点が置かれるとあって、パーオン時の平均パット数で今季3位につけるジェイディーにとって、そのショートゲームの技巧は強力な武器になるだろう。

■ マーク・ウォーレン

今週、地元の声援はマーク・ウォーレンに集まることになるかもしれない。ガレインの西100キロほどのところで育った34歳の彼は、この大会ではここ3年で2度の2位を記録している。今季序盤のカタールで2位に入ったウォーレンは、初めて世界のトップ50入りを果たした。彼は世界最高峰の選手たちの集うこのホームオープンを制した上で、翌週、ゴルフ生誕の地へ臨みたいと願っている。ウォーレンは出場156選手のなかで、統計的にパットで最も秀でているため、地元出身の彼がアイアンショットの切れを見せることができれば、週末を通してリーダーボードの上位に位置し続けるだろう。

■ ティレル・ハットン

ハットンは若くして既に欧州ツアーで頭角を現している。ツアー2年目の今年、この若きイングランド人選手は既にすばらしいポテンシャルを披露しているのである。先週のフランスでの12位タイは彼にとって、アイルランド、中国（2回）、アブダビに続く今季5回目のトップ15入りとなった。昨年のロイヤルアバディーンで開催された「スコットランドオープン」で4位に入ったハットンは、トップ5入りを果たした5月の「アイルランドオープン」で既に来週の「全英オープン」行きを決めているため、今週はある程度自由にプレーすることができる。ちなみに、「全英オープン」が最後にセントアンドリュースで開催された2010年大会にアマチュアとして出場したハットンは、その年最年少での予選通過を果たしている。