20歳のワン・ジョンフンが初優勝 武藤俊憲は71位
アジアンツアー通信/2016年6月号
「アジアの勃興」by アジアン ツアーコミッショナー・チラハン
ワン・ジョンフン、イ・スミン、李昊桐。彼らの名前を覚えておくことだ。
アニルバン・ラヒリやキラデク・アフィバーンラトが今や世界でも有名な選手になったのと同じように、ワン、イ、李はスターへの階段を駆け上っている。
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4月、5月の4週間に世界各地で4連勝。これは、アジアのゴルフ界にとってどれだけ素晴らしい偉業だろう?
「深センインターナショナル」を制したイ・スミンから、この流れは始まった。私の以前のコラムでも、2月の「メイバンク選手権マレーシア」で自滅したイに、その後大きな出来事が起こることを予測した。
これこそ、良い選手と偉大な選手を隔てるものだ。彼らは失望から立ち直る能力を持っている。世界の一流選手を見ても、彼らは皆、大きな成果を残す前に失望に耐えてきた。
続いて、我々は中国の新星・李昊桐が母国のナショナルオープンを制し、台頭したのを目撃した。このノッポの中国人は、今や8月のオリンピック出場権を目指す新たな挑戦者だ。
弱冠20歳のワンは「アフラシアバンク・モーリシャスオープン」で、逆転による1打差の勝利を挙げ、モロッコでのブレークスルーの翌週に2週連続優勝を成し遂げた。
それは、この韓国人とバングラデシュ人のシディクール・ラーマンによるハラハラするような結末だったが、最終18番でバーディを決めたワンがアジア、欧州、サンシャイン(南アフリカ)の3ツアーによる公認競技に勝利した。
彼はまた20歳263日という史上最年少で、欧州ツアーの2大会連続優勝を成し遂げた。これは彼の輝き始めたキャリアの前兆となる誇らしい記録となった。
アジアにおけるゴルフの状態はとても健全で、この4つの勝利はアジアの選手たちが世界に対抗しうる能力を持っていて、将来のメジャーチャンピオン、リオ五輪での金メダル獲得の力があることを証明している。
今年後半のシーズンにも大いに期待ができる。アジアンツアーは6月30日から7月3日まで台湾で行われる「Yeangderトーナメントプレーヤーズ選手権」から後半戦をスタートさせる。
賞金総額50万ドルのアジアンツアーでいまや恒例となった試合は、今年はオリンピック出場選手決定期限の7月20日前に行われる最後の試合のため、ことさら重要だ。
オリンピック出場を目指す選手たちの争いを見るのは興奮することだろう。なぜなら、我々にとって世界で一番大きなスポーツイベントで自国を代表するということは、とても大きな意味を持っているからだ。
我々のツアーメンバーたちによる最近のパフォーマンスを鑑みれば、アジアンツアーとアジア地域の明るい未来を予感させるオリンピックでのアジア選手の躍進も大いに期待がもてる。
アジアンツアーは上昇気流に乗っているようだ。我々は才能あふれたわがメンバーたちによるさらなる成功を期待している。
情報提供:ASIAN TOUR