ドロップ後の球が“池ポチャ”でペナルティ ファウラーが苦難の2年ぶりV
「後方線上にキャディ」の違反 スタンス解けば“OK”に
全米ゴルフ協会(USGA)とロイヤル・アンド・エンシェント・ゴルフクラブ・オブ・セントアンドリュース(R&A)は6日(水)、2019年に施行されたゴルフの新ルール中、キャディがターゲットと球の後方線上に立つことを違反とする10.2b(4)の内容について、解釈を明確にした。
ゴルフ規則10.2b(4)の文言は以下の通り(抜粋)。
キャディーがプレーヤーの後方に立つことの制限。プレーヤーがストロークのためのスタンスをとり始めてからそのストロークを行うまでは:
・プレーヤーのキャディーはどのような理由であってもプレーの線の球の後方延長線上やその近くに故意に立ってはならない。
・プレーヤーがこの規則に違反してスタンスをとった場合、そのスタンスを解いたとしても罰を免れることはできない。
まず、「スタンスを解いたとしても罰を免れることはできない」というルール文言を事実上、無効化した。「プレーヤーがスタンスを解いた場合、スタンスをとり始めたとは見なされない」と解釈した上で、「したがって、キャディがボールの後方線上に立っていたとしても、プレーヤーはコースのどこでも、スタンスを解くことで規則10.2b(4)の違反を回避できる」とした。
また、「故意」という文言に関し「プレーヤーがストロークのためのスタンスを開始していることに気づき、ボール後方の延長線上、またはその近くに立つことを指す」と定義した。違反にならない具体例として、キャディがバンカーをならしていたり、プレーヤーがタップインしようとしているとき、キャディ自身が球の後方線上にいることに気づいていない場合などを示した。
一方、10.2b(4)が求めているのは「意図したターゲットを狙うことは、プレーヤーが一人で克服すべき挑戦である」という基本精神だと指摘。プレーヤーがスタンスをとり始めていなくても、キャディが故意に球の後方線上かその近くに立ってアライメントのアドバイスを与えた場合、「スタンスをとり始めていた」ものとして扱われるとした。
同項をめぐっては、1月末の欧州ツアーや前週の米ツアーの試合で選手に罰打が科されるなどし、適用の基準が不明瞭として物議をかもしていた。