渋野日向子は22位で大会終える 姉妹チームは15位
2022年 シモーネ アジアパシフィックカップ
期間:08/18〜08/20
インドネシアで日本勢トップ4位 18歳・櫻井心那の“キラキラ”一人旅
◇シモーネ アジアパシフィックカップ 最終日(20日)◇ポンドックインダGC(インドネシア)◇6806yd(パー72)
マネジャーも、帯同キャディもいない。18歳の櫻井心那は一人でジャカルタへ飛んできた。2日目こそパッティングに苦しんでスコアを落としたものの、最終日「68」で通算3アンダー4位。日本勢トップでフィニッシュし、「1日目と今日はアンダーで回れたし、順位もついてきた感じ」と充実感をにじませた。
<< 下に続く >>
コースに入れば言葉の面を含めてサポートしてくれる大会スタッフがいるものの、プレー中はハウスキャディとの会話が心のよりどころとなる。何とか英語を駆使して必死に意思疎通。「でも、(ハウスキャディが)日本語も覚えてくれて。『アリガトウ』とか『ドウゾ』とか『ガンバッテ』とか。かわいかった。癒しでした」。慣れない環境も笑顔で乗り切るタフさがあった。
心の底から来て良かったと思えるのは、成績が伴ったからだけではない。2012年の日本ツアー「サントリーレディス」で16歳にしてアマチュア優勝を飾り、14年にメジャータイトルも手にしたキム・ヒョージュ(韓国)の大ファン。美しいスイングを間近で見てテンションが上がっていたら、関係者が会話を交わす場を設けてくれた。「好きです」と思いの丈?をぶつけると、相手も大照れだったとか。「すごく優しくて、キラキラしてました」と感動の対面を振り返る。
短い期間で得たたっぷりの刺激は、ゴルフに対する意識にも影響をもたらした。「海外は別に行かなくてもいいやじゃないですけど、日本が大好きだし、ツアーも充実しているから、それこそ日本でいいと思っていました」という考え方が一変。キムやリディア・コー(ニュージーランド)といったトップランカーは、なじみの薄い異国の地でもファンに囲まれる。「皆さん、自分が生まれた土地でもないし、育った土地でもない。それでも、世界中にファンがいる。みんな本当にキラキラしていて、こういう世界もあるんだと知ることができましたし、憧れが強くなりました」と言った。
昨年11月のプロテストに合格したルーキーは2週前の「北海道meijiカップ」で2位に入ったばかりだが、レギュラーの参戦機会は限定的。帰国後の初戦もステップアップツアー「山陰ご縁むす美レディース」(24日~/鳥取・大山平原ゴルフクラブ)となる。まずは賞金ランキング1位を走る下部ツアーで年間女王の座を目指す。(インドネシア・ジャカルタ/亀山泰宏)