生涯初の“ひとりゴルフ”で「69」

◇米国女子◇ロッテ選手権 3日目（8日）◇ホアカレイCC (ハワイ州)◇6536yd（パー72）

「マーカーってどうするんだろう…」。午前7時25分に第1組で1番ティに登場した西村優菜はスタート前、少し落ちつかない様子でルーリングを確認した。予選ラウンドをカットライン上のイーブンパー55位で終え、1ウェイ2サムとなったこの日、ゴルフ人生で初めて試合を1人だけで回ることになった。

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「初めてだったのですごくビックリして。誰かツアーのルーラーの方とかが付いてくれるのかな？と思ったんですけど、いなかった。本当にいつも通りスコアラーさんが付いてくれただけだった」と初体験に笑った。通常、各組が10分間隔でスタートするのも、西村の1組後ろは5分後にはティオフした。「一人で回っているのに全然後ろと差が開かない。(ティオフした間隔が)5分だからな、と思いながらとにかく焦らずにやろうっていう感じでした」という。

同組選手がいないと試合勘が…

前半はグリーンを外した2番でボギーが先行したが、8番、9番(パー3)いずれも4m前後を沈めて2連続バーディ。「前半は良いパットを打っているのになかなか入ってくれなくて。もうちょっと入ってほしいなと思いつつ、良いストロークをし続けられたので良かった」。そんな我慢が17、18番の2連続バーディ締めにもつながった。

今週のドライビングディスタンス235ydの西村には、384ydの16番、382ydの17番はともに「風もだし、長いしで難しいなって思う」ホールになる。しかも17番では突発的な雨に見舞われた。「ドンと降ってきて『やめてよ』と思いながら、3Wでギリギリ届いた」と、3mにつけたチャンスを決めた。「17のバーディは奇跡みたいな感じ。ショットがあんまり良くない中ではいい上がりができた」と笑顔になった。

何とか自分のペースで我慢した

5バーディ、2ボギーの「69」で回り、通算3アンダーで最終日に臨む。「あしたはもうちょっと修正してもっといいゴルフができれば」。年間ポイントランキングは現在67位。フィールドが同ランク上位60人に限定される最終戦「CMEグループ ツアー選手権」（11月21―24日／フロリダ州ティブロンGCゴールドコース）に出場するためにも、1つでも順位を上げてポイントが稼げるフィニッシュを目指す。（ハワイ州エワビーチ／石井操）