【WORLD】エビアンマスターズのメジャー昇格の是非
1998年 マスターズ
期間:04/09〜04/12 場所:オーガスタナショナルGC(米国ジョージア州)
やっぱりタイガー人気はすごいオーガスタ。丸山はショット好調で、いい感じです
練習日からギャラリーはむちゃくゃ入っていた。比較するのもどうかと思うが、多分、ダンロップフェニックスの最終日より多かったと思う。
月曜日、丸山茂樹はグレッグ・ノーマンと一緒に9ホールの練習ラウンド。スーパースターとの得難いラウンドだったが、ことショットに関しては、ノーマンより調子よさそうに見えた。見えただけでなく「ショットはいいよ」と丸山自身も自信を持っている。
4時半近く、今年の大本命、タイガー・ウッズが突然練習グリーンに現れた。ちょっと遠慮気味の丸山だったが「ほら、挨拶しなくっちゃ」と江連プロ(週刊GD特派)に促され「ヘイ、タイガー」と意を決してて声をかけた。
しかしタイガーの周囲はタイガーマニアだらけ。歓声で丸山の声がタイガーには聞こえない。しかたなくツカツカとタイガーの後ろに歩み寄った丸山は、肩を人指し指でツンツン。振り返ったタイガーのほっぺたに丸山の人指し指が、というシーンも見られた。(鉛筆じゃなくて、よかったね)
何でここにいるの? とタイガーは不審顔。忘れていたのかな。マスターズ用に急遽作ったというマルのまっ黄色のキャディバッグ(派手!)にびっくりしていた。
火曜日。ジャンボは念入りにショットとパットの練習をしたあと、ビジェイ・シンと組んで練習ラウンドに出て行った。まあ、プレジデントカップ組、といったところだ。
飛ばし屋のビジェイといい勝負のドライバーショットを随所で披露し、オーガスタのパトロンたちから「ジャンボ!」と声援を受けていた。なんといってもオーガスタでの常連。しかもオーバー50歳ということは、みんな知っている。
ジャンボはアイアンショット、アプローチ、パットも好調で、TPCでの予選落ちを感じさせないプレーぶりといっていい。
丸山は、ニック・プライス、デビッド・フロスト、アンドリュー・マギーという国際色豊かな組合せで、どうやら丸山とフロストがペアになりニギリをやっていたらしい。ハーフで抜けようとしていた丸山は「40ドル勝っているので、しょうがないから次のハーフも行きます」とターンして行った。やっぱりかなり調子はよさそうな雰囲気だ。
本当をいうと、月曜日にノーマンとインだけ9ホール回ったので、火曜日はアウトだけにしておくつもりだった。練習はこんふうにアッサリすませ、体力を温存。「水曜日は休息に当てる」とのことです。
練習ラウンドに関しては日本の2人はけっこういいムード。もちろん本番になるとガラリと雰囲気が変わってしまうのがオーガスタだが、ある程度いけそうなムードじゃないだろうか。乞ご期待。
水曜日、タイガー・ウッズはまだギャラリーが十分集まっていない午前の早い時間に現れて、3分ほど簡単にパッティング練習をすると、いきなり10番から1人でスタート。ティショット、セカンドショットと素早く打ち、グリーンについたのだが、そこから実に入念にショートゲームの練習を始めた。
その入念さについては「江連忠のラビットプレス」で詳しくお伝えする予定。9時30分という比較的早い時間だっため、まだギャラリーは少なく、しかもタイガーのスタートに気がついた人も少なく、といっても2000人ぐらい、とても身近にタイガーを見ることができた。
1番、10番のスタートホールには練習ラウンドに出た選手の名前が掲示されるのだが、それを見て、4番ホールぐらいから続々とギャラリーが集まりはじめ、1番でターンするころにはいつものように、大ギャラリーに膨れ上がっていた。
水曜日は恒例のパー3コンテスト。アーノルド・パーマーとジャック・ニクラスの2サムがあったり、ビジェイ・シンやラリー・マイズが自分の子供をキャディにしたり、あるいはタイガーのキャディがブッチ・ハーモンだったりと、いろいろ趣向を凝らしたものだったが、途中で雷雨警報が出て、何万人というギャラリーが一斉にゲートに向かったため、大混乱という場面も。
パー3は結局、サスペンデッドの後、ノーゲーム、キャンセル。初日はそのためスタートが1時間繰り下げて行われる予定だ。
(ジョージア州オーガスタ・久保田千春)