新時代のリーダー ロリー・マキロイ
2012年 全米プロゴルフ選手権
期間:08/09〜08/12 場所:キアワアイランドゴルフリゾート(米国カリフォルニア州)
マキロイが8打差の新記録でメジャー2勝目
◇海外メジャー◇全米プロゴルフ選手権 最終日◇キアワアイランドリゾート オーシャンコース (サウスカロライナ州)◇7,676ヤード(パー72)
今季海外メジャー最終戦「全米プロゴルフ選手権」最終日、3打リードして最終ラウンドに臨んだロリー・マキロイ(北アイルランド)が、最終日も「66」とスコアを伸ばして通算13アンダーでフィニッシュ。2位のデビッド・リンに8打差をつけての優勝は、1980年にジャック・ニクラスが優勝したときの7打差を上回る、大会史上最多差記録となった。
<< 下に続く >>
2011年の「全米オープン」に続くメジャー2勝目を飾ったマキロイ。23歳3カ月8日での2勝目は、タイガー・ウッズ(23歳7カ月15日)を上回るハイペース。また、08年の「全米プロ」から16大会続いていたメジャー大会優勝者が毎回異なるという記録も、この優勝によって終止符が打たれることとなった。
2位は通算5アンダーのデビッド・リン(イングランド)、3位タイにはジャスティン・ローズ(イングランド)、キーガン・ブラッドリー、イアン・ポールター(イングランド)、カール・ペターソン(スウェーデン)の4選手が続いている。タイガー・ウッズはスコアを伸ばせず通算2アンダーの11位タイ。石川遼は59位タイ、谷口徹は68位タイで4日間を終えている。
<R.マキロイ、メジャー2勝目で世界ランクトップに復帰>
午前7時45分。第3ラウンドの未消化ホールを10番ホールから再開したマキロイは、1つスコアを伸ばし通算7アンダーとして単独首位に立った。
逃げ切りを図る最終ラウンド。ポールターが序盤5連続バーディで滑り出すなど、周囲は猛チャージをかけた。しかしマキロイは淡々とゲームを進めた。チャンスホールの2番(パー5)から2連続バーディを決めると7番(パー5)で3つ目。9番では2メートルのパーパットを沈めてガッツポーズを見せ、後半もピンチをしのいでバーディを重ねた。
迎えた最終18番はピン左手前から7メートルを沈めてバーディフィニッシュ。昨年、初のメジャータイトルを獲得した「全米オープン」と同じく2位以下に8打差をつける圧勝。「12アンダーまで行ったら、誰にも追いつかれないはずだと思っていた。それよりも1つ伸ばせたからね」。再び異次元のゴルフを見せつけ、この「全米プロ」がストロークプレーによって争われるようになった1958年以降の史上最年少優勝記録を樹立した。
世界ランキングはトップに浮上。今年5月以来の奪還となる。「メジャー2勝目と世界ランクトップに立つのが同じ日なんて、最高に特別なこと」。新時代の幕開けを世界中に予感させるのには、十分な一勝だった。