【藤田寛之専属キャディ・梅原敦の全米OPレポート〈6〉】
2012年 全米オープン
期間:06/14〜06/17 場所:オリンピッククラブ(米国カリフォルニア州)
T.ウッズ、2位タイの好発進!遼は15位タイでスタート
◇米国男子◇全米オープン 初日◇オリンピッククラブ(カリフォルニア州)◇7170ヤード(パー70)
2012年の海外メジャー第2戦が開幕。例年通り最高難度に仕上げられたコースセッティングを前に「66」をマークしたマイケル・トンプソンが4アンダーの単独首位でスタートした。
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そして08年大会以来のメジャー制覇を狙うタイガー・ウッズが3バーディ、2ボギーの「69」でまわり、デビッド・トムズ、ジャスティン・ローズ(イングランド)、グレーム・マクドウェル(北アイルランド)のほか、17番(パー5)でアルバトロスを記録したニック・ワトニーと並び1アンダーの2位タイと好発進した。
また、3年連続出場の石川遼が1バーディ、2ボギーの「71」でまとめ、1オーバーの15位タイと上々のスタートを切っている。その他の日本勢は藤田寛之が5オーバーの74位タイ、高山忠洋は7オーバーの109位タイ、谷口徹は8オーバーの125位タイと出遅れ。そして昨年王者のロリー・マキロイ(北アイルランド)は7オーバー109位タイ、世界ランキング1位のルーク・ドナルド(イングランド)は9オーバーの140位タイと崩れた。
<ウッズ、4年ぶりの全米制覇へ好スタート>
9番スタートの初日、同組のフィル・ミケルソンのティショットが大きく右に曲がってロストボールとなる中、ウッズは自己のゲームプランに集中した。「コースがたった一晩でこんなに変わってしまったことに驚いた。フェアウェイはとても固いし、グリーンは跳ねる。速くなることは予想していたけど、週初めにこんなに固くなるとは考えていなかった」。
この日、ウッズがティショットでドライバーを使ったのはわずかに3回。フェアウェイをキープして、グリーンに乗せる。そして、チャンスが来たらバーディを奪う。圧巻だったのは4番(パー4)。右ファーストカットからの第2打は、低いドローボールでコースなりにグリーン手前のピンに絡む。「手前から攻めようと思った。もし駆け上がれば良し。届かなくても簡単な上りのパットが残る」。このショットはピンを数メートルオーバーしたが、フックラインを落ち着いて決めてバーディ。続く5番でも10m以上のロングパットを沈めて連続バーディとした。
2週間前の「ザ・メモリアルトーナメント」で、本人の目の前で、ジャック・ニクラスに並んで歴代2位となるPGAツアー通算73勝目を上げたばかりのウッズ。もう一つの大記録、メジャー通算18勝(ウッズは現在14勝)も視野に入れる。首位と3打差2位の好スタートに「とても満足している」と白い歯を見せた。