松山英樹、涙・・・2年連続のローアマチュアに2打届かず
2012年 マスターズ
期間:04/05〜04/08 場所:オーガスタナショナルGC(米国ジョージア州)
B.ワトソン、プレーオフの末に涙の初メジャー
◇米国男子◇マスターズ 最終日◇オーガスタナショナルGC(ジョージア州)◇7,435ヤード(パー72)
今季の男子メジャー初戦「マスターズ」、09年以来9度目のサドンデスプレーオフでの決着となり、バッバ・ワトソンが自身初のメジャータイトルを獲得した。2位に続いたのは南アフリカのルイ・ウーストハイゼン。プレーオフ2ホール目でボギーとしたウーストハイゼンに対し、ワトソンは2パットでパーセーブ。優勝を決めるとグリーン上で熱い涙が溢れた。
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3位タイには、リー・ウェストウッド(イングランド)、マット・クーチャー、ピーター・ハンソン(スウェーデン)、フィル・ミケルソンの4人が続いている。
2年連続のローアマチュア獲得を目指した松山英樹だが、最終日は「80」と崩れて通算9オーバー。パトリック・カントレーに逆転を許し、偉業達成はならなかった。
<持ち味を発揮!史上3人目のレフティ王者が誕生>
圧倒的な飛距離を武器に、13番(パー5)から4連続バーディで首位のウーストハイゼンを捕らえたワトソン。通算10アンダーで並んでホールアウトし、勝負はプレーオフにもつれ込んだ。18番で行われた1ホール目は、両者にチャンスをものにできずパーで分ける。続く10番、先に打ったワトソンのティショットは大きく右へ。しかし3番ウッドを持ったウーストハイゼンも同じく右へと曲げた。
勝負の分かれ目はここにあった。ウーストハイゼンの球はファーストカットに止まっていたものの、残り231ヤードの2打目はグリーンに届かず手前の花道。一方のワトソンは、枯れた松葉の上から155ヤードを大きく右に曲がるドローボールでピン下4mへとつけるスーパーショット。アプローチをピン上カラーに寄せるも、パーパットを外したウーストハイゼンはがっくりと膝を折る。それを見たワトソンは、タッチを合わせてファーストパットを30cmに寄せると、沸き返るパトロンを左手で制してから、落ち着いてこのパットを沈めた。
レフティのマスターズ優勝者は、マイク・ウィアー、フィル・ミケルソンに続いて史上3人目。通算4勝目は33歳にして自身初のメジャータイトルで飾った。74ホール目で勝利をつかむと、ガッツポーズをする間もなく、涙があふれる。そしてリッキー・ファウラーら仲間とも抱擁を交わし、喜びを分かち合った。
「まだ夢の中にいるみたいで、夢が叶ったとも言えないよ」。グリーンジャケットをまとったワトソンは、2010年10月に父ゲーリーさんを喉頭がんで亡くし、今季はガン撲滅に関するチャリティの一環でピンクのドライバーを使用している。また、約2週間前にはアンジー夫人と養子(カレブくん、1か月)を迎え、パパになったばかりだった。深い家族愛は、輝かしい勝利となって報われた。