【GDO EYE】石川遼、海外メジャーで戦う意味
2011年 全米オープン
期間:06/16〜06/19 場所:コングレッショナルC.C(メリーランド州)
【羽川豊’s EYE 全米オープン第2日】石川遼は後半ショットに苦しみながら耐えた
石川選手の我慢強さを感じました。前半はまずまずでしたが、折り返しの9番をはじめ、後半はドライバーショットが急に曲がり出しました。ボールの出方も悪くて自分の思うようにならず、怖いと感じた部分もあったはず。本人の表情も、暗い場面も多かったですね。
苦しいところで踏ん張れたのは、メジャーでのプレーに慣れてきたところもあるのでしょう。ショットがあれだけ曲がれば、普通スコアはグチャグチャになってもおかしくないですが、9番ではティショットを大きく左に曲げてもパーをセーブし、11番では右サイドのクリークに入れても4オン1パットのボギーでまとめた。直後の12番で、強く打ったバーディパットが入るなどツキもありましたが、それを生かすことができました。
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明日から予選通過という最初のノルマを考える必要はありませんから、ガンガン攻められることでしょう。ただこれは力を入れて打つ、ということではありません。同組でラウンドしたY.E.ヤン選手は欧米の選手に比べれば飛距離は出ませんが、バンカーなどでやわらかいショットを打ち、きっちり寄せて好スコアを出しています。メリハリのあるプレーを見て、石川選手も感じるところもあるのではないでしょうか。
久保谷選手は初めての全米オープンで決勝ラウンド進出が見えてきました。最終予選を勝ち抜いて出場権を獲得してきた“しぶとさ”が、こういう形で発揮されています。普段からアジアンツアーの試合に出て行ったり、自分を追い込みながら形を作っている。最後まであきらめない部分が光ります。
藤田選手は残念でしたが、石川も久保谷も同じ状態になる可能性は十分ありました。それが全米オープン。少し無理に攻めに行った部分、完璧主義者らしく、「このスイングでなければ」と高い理想を追い求めすぎた部分もあったのかもしれません。
マキロイはここまで、マスターズと同じ展開ですね。4日目は同じプレッシャーもかかってくるはず。嫌なイメージは残っているはずです。ただ、マスターズで最終日に崩れた経験は大きい。あの時のプレッシャーが100だとしたら今度は50に半減しているはずです。明日も楽しみですね。