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藍&美香、飛躍の次に待つものは/2011年米国女子ツアープレビュー

アニカ・ソレンスタムロレーナ・オチョアという一時代を築いた女王たちが次々と去り、激動の時を迎えている米国女子ツアー。絶対的な存在が抜けてしまえば、その後に待ち受けるのは戦国の世。一昨年は申智愛、昨年はチェ・ナヨンが賞金女王を手にし、群雄割拠の展開は2011年も続くことが予想される。

言い変えれば、多くの選手が賞金女王になる可能性があるということ。その有力候補として、昨シーズン5勝を挙げる活躍を見せた宮里藍の名前も挙げられるだろう。最終的に賞金ランキング6位に終わったが、内容的には女王になっても不思議はない、素晴らしいものだった。目標に掲げていたプレーヤー・オブ・ザ・イヤー争いでも、トップに僅差の2位。シーズン終盤では、タイトル争いへの意識と自身のプレースタイルとの葛藤に苦しむ部分もあったが、「良い勉強、良い経験になった」と、米国では初のタイトル争いがさらなる成長へと導いたはず。新女王候補の1人として、非常に高い期待を背負ってのシーズン開幕となるだろう。

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その一方で、アメリカ国民からの期待を一身に背負っているのがクリスティ・カーだ。一昨年は賞金ランク2位、昨年は3位と、1993年のベッツイ・キング以来となるアメリカ人の賞金女王まであと一歩に迫っている。世界ランキングでもトップ争いを繰り広げており、「世界トップを目指すことが、常に高いモチベーションになっている」と話すカー。2011年も世界トップを見据えつつ、賞金女王争いにも加わっていくに違いない。そして、ここ2年連続で女王への君臨を続ける韓国勢。チェ・ナヨン、申智愛らに加え、キム・インキョンキム・ソンヒーらも、いつ抜け出してもおかしくはない実力者だ。2010年と同様、彼女たちの名前がリーダーボードを踊り続ける可能性は高い。

また、ほかの日本勢では、宮里美香上田桃子がツアーメンバーとして1年を戦う。上田は賞金ランク44位、美香は17位としてシード権を獲得。とくに注目が集まるのは、本格参戦2年目にして、早くも頭角を見せ始めた美香だろう。海外メジャーでも優勝争いを演じるなど、その名前は徐々に米国でも浸透し始めている。もはや“Another Miyazato”(もう1人の宮里)ではない。目標に掲げる米国ツアー初勝利も、はっきりと視界に捉えられる高みまで上り詰めている。日本のファンにとっては、これまで以上に楽しみなシーズンが待ち受けているのではないだろうか。

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