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大物ルーキーを退け、ランガーが3冠達成!/2010年米国チャンピオンズツアーレビュー

アメリカチャンピオンズツアーの2010年シーズンは、2009年後半に50歳になったフレッド・カプルスや、コーリー・ペイビンが参戦。また、2010年になってからもポール・エイジンガーマーク・カルカベッキアケニー・ペリーも出場できるようになり、注目度が上がるシーズンとなった。

2007年8月に50歳になったベルンハルト・ランガーは、2009年シーズンまでにチャンピオンズツアーで8勝を挙げて、賞金王(2008年、2009年)やジャック・ニクラス賞(プレーヤー・オブ・ザ・イヤー/2008年、2009年)に輝いていたが、年間5回チャンスがあるメジャー競技や、ポイントレースの「チャールズ・シュワブ・カップ選手権」は逃していた。しかし、2010年は23試合に出場し、「全英シニアオープン」と「全米シニアオープン」のメジャー2勝を含む合計5勝、トップ10フィニッシュが15回と、素晴らし成績を残し、3冠王(賞金王、J・ニクラス賞、C・シュワブカップ)に輝いた。

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ツアールーキーとなるカプルスは、ハワイで行われた開幕戦「三菱電機選手権」で、トム・ワトソンに惜敗しデビュー戦を優勝で飾ることはできなかったものの、その後出場3連戦で優勝を果たし、“カプルス旋風”を巻き起こす。レギュラーツアーでも、「マスターズ」6位を含む7試合に出場し、約40万ドル近くを稼いだカプルスは、ランガーよりも6試合出場が少ない17試合に参戦。4勝を挙げてシーズンを終えた。ランガーに30万ドルほど及ばず、賞金ランクは2位となったが、「67.96」という驚異的な平均ストローク賞と、ルーキー・オブ・ザ・イヤー(新人賞)を受賞した。

1956年5月生まれの尾崎直道にとって、5年目のシーズンは、これまでの賞金最高順位だった2007年シーズン(ランク19位)には及ばないものの賞金ランクは28位。3年ぶりに、賞金ランク30位までの選手が出場可能となる最終戦「チャールズ・シュワブ・カップ選手権」でプレーし、2011年度のフルシード権も獲得している。

ランガーとカプルスの戦いがメインとなっていたシーズンだったが、他にもレギュラーツアーで実績のある選手が、念願のチャンピオンズツアー初優勝を決めた試合も多かった。「マスターズ」の歴代チャンピオンのラリー・マイズは、7月にカナダで開催された「モントリアル選手権」で優勝。南アフリカのデビット・フロストは、8月の「3M選手権」で祝杯を挙げた。そして、これまで個人戦での優勝がなかったマーク・オメーラが、10月にメジャー競技「コンステレーション・エナジー・シニアプレイヤーズ選手権」で優勝を飾った。また、10月末の「AT&T選手権」では、無名のシニアプロ、ロッド・スピットルがマンデー予選を勝ち上がり、ランガー、ネルソン、ペイビン、オメーラ、スルーマンなど蒼々たるメジャーチャンピオンを退けて、ツアー初優勝を挙げた。スピットルは49歳まで保険会社で働くアマチュアゴルファーだったが、2004年にシニアプロを目指しプロに転向。優勝を果たし、55歳でのシンデレラ(?)ストーリーとなった。

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