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【GDO EYE】初優勝の五十嵐雄二、「苦節」ではない18年間

今季の国内男子メジャー初戦「UBS日本ゴルフツアー選手権」を制したのは、プロ18年目の40歳、そしてプロ入り以来優勝はおろか、シード権すら獲得したことがないという伏兵、五十嵐雄二だった。

その優勝は決して派手なものではなかった。五十嵐が最終18番グリーンに上がったとき、それまで単独首位を走っていたI.J.ジャンが17番でボギーを叩き、首位に並んだ。五十嵐は短いパーパットを決めて、安堵の表情を見せながらホールアウト。最終組をアテストテントの中から見守っていると、ジャンが最終ホールもボギーとして勝負はあっけなく決着した。

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グリーンサイドでの優勝インタビューが印象的だった。昨年はレギュラーツアーでの獲得賞金0円。チャレンジツアーやミニツアーに出場してコツコツと賞金を稼ぎ、共働きの奥様とともに家族を支えた。さぞかし苦労も多かっただろうと思えば、「好きなことをやっているので、苦労とは思わなかったです。体が続く限りやろうと思っていたので、こんなに早く優勝出来るとは思わなかった」と、はにかんだ笑顔で笑った。

五十嵐が多くの仲間達に支えられていたことは、優勝が決まった直後に水の入ったペットボトルを持ってなだれ込んできた人々、そしてメジャーチャンピオンを胴上げしようと何重にも集まった人々を見れば明白だ。この日一日、弟のラウンドをロープ外から見守った兄の修さんはしみじみと話す。「僕がいうのもなんですが、あいつは本当にいい奴なんですよ」。まるで、天からの贈り物のような優勝だった。(編集部:今岡涼太)

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2009年 UBS日本ゴルフツアー選手権 宍戸ヒルズ



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