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2位浮上の手嶋多一 ロイヤルリザムの記憶

国内男子ツアー「~全英への道~ミズノオープン」は例年、その名の通り、7月の海外メジャー第3戦「全英オープン」の日本地区最終予選会としても注目を集める。4日間を終え、上位4選手に出場権を付与(2位から4位でタイが生じた場合は、世界ランクの順位で決定)。また、開幕戦から今大会終了時までの賞金ランク上位2選手もそのチケットを手にすることができる異色のトーナメントだ。

世界最古のトーナメント、全英。今年の舞台は、イングランド北部ランカシャーに位置するロイヤルリザム&セントアンズ。2001年大会以来、11年ぶり11度目の開催となる。

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そのリザムで「玉砕された」と苦い過去を振り返るのが手嶋多一だ。当時32歳だった手嶋は同大会が自身にとって初の海外メジャーだった。しかし初日「74」、2日目「72」の通算4オーバー(パー71設定)で予選落ち。カットラインに2ストロークが届かなかった。

デビッド・デュバルが優勝した大会。1番がパー3、それだけはよく覚えている。とにかく狭くて、その次の年に出たミュアフィールドよりもずっと狭かった。どうやってプレーしたら良いか分からなかった」と当時の記憶を辿る43歳。大小200あまりの深いバンカーが点在し、ハイレベルなショット精度が求められる、もちろん難コースだった。

その中でもとりわけ印象に残っているのは、同組でラウンドした飛ばし屋ジョン・デーリーの姿だった。「どうやって刻もうと考えていたのに、(デーリーは)全部ドライバーだった。それでもフェアウェイをとらえていったんだよね。良いスコアも出していた」。実際のところ、デーリーは通算6オーバーと、自身よりも下の成績で予選落ち。しかし、間近で感じた世界トップクラスの選手のプレーはいまでも脳裏に刻まれている。

そして今年の「ミズノオープン」2日目。手嶋は5バーディ、2ボギーの「69」でまわり、通算7アンダーとして首位の上田諭尉に2打差の2位タイにつけ、その全英出場にもグッと近づいた。

大会ホストプロでもあるベテランは、今春から世界ランクトップのルーク・ドナルド(イングランド)と同じモデルのアイアンを使用。今大会に臨む直前には、ドナルドと同じ仕様の、ロフト60度のウェッジを人生で初めてバックに入れた。また、長年愛用してきたピン型のパターから、こちらも初めてL字マレットタイプに変更。初日ティオフの40分前にツアーバンから持ち出したものだった。「いろいろ、やっています」。2007年「カシオワールドオープン」での通算6勝目を最後に勝利から遠ざかっているが、培ってきたスタイルを変え、再起しようともがいている。

全英切符はリザムへの“リベンジ”のチャンスだ。攻略法を問われれば「今だって分かんない。今のほうが分からない」と笑うが、11年前の忘れ物を取りにいくプレーを、周囲は期待してしまう。(岡山県笠岡市/桂川洋一)

桂川洋一(かつらがわよういち) プロフィール

1980年生まれ。生まれは岐阜。育ちは兵庫、東京、千葉。2011年にスポーツ新聞社を経てGDO入社。ふくらはぎが太いのは自慢でもなんでもないコンプレックス。出張の毎日ながら旅行用の歯磨き粉を最後まで使った試しがない。ツイッター: @yktrgw

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2012年 〜全英への道〜ミズノオープン



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