2009/08/30GDOEYE

全美貞、遠慮がちに賞金女王争いへ名乗り

「ヨネックスレディス」の3日間を、トーナメントレコードとなる通算17アンダーで駆け抜けた全美貞。2位に5打差をつける圧勝劇で強さを見せ付け、今季3勝目を達成した。日本ツアー参戦5年目で、ここまで積み上げた勝利数は12勝。現在のツアーでは第一人者の一人と言える。 その全が、優勝会見で今シーズン残りの目標を聞かれると、少しの間、躊躇を見せた。“言っていいんですよ”と記者達が合いの手を入れると、ようやく言葉が溢れてきた。 「コースで楽しめるのが一番なんですけど、スイングが良くてスコアが良ければ、それは自然に出来るので…」。それでも、なかなか本題には入らない。「他の選手たちはみんな頑張っているし、そ...
2009/08/23GDOEYE

大器が今季初の爆発、いよいよ本領発揮か!?

諸見里しのぶ、古閑美保、福嶋晃子の三つ巴による熾烈な優勝争いが演じられた「CAT Ladies」最終日。実力者たちがスコアを伸ばし合う華やかな展開となる陰で、ホールインワンを含む1イーグル、5バーディ、ノーボギーとド派手なプレーを見せた服部真夕のプレーは、今後の活躍を期待させるに十分な内容だった。 「66」は大会レコードタイと同時に、自己ベストタイもマーク。首位に3打差まで詰め寄る通算8アンダーまでスコアを伸ばし、今シーズンの自己ベストとなる5位タイでフィニッシュした。2007年にプロテストトップ合格後、翌年に早くもツアー初勝利。今シーズンはさらなる飛躍を期待されていたが、4月に右足首の靱帯...
2009/09/11GDOEYE

メンタルトレーニングの成果は続くか?

競争の激しい昨今の女子ゴルフ界。人より少しでも良い成績を収める為に、各選手が大いに努力をする訳だが、技術面だけでなく精神面にも、その活動範囲は広がっている。 写真の中村香織プロが手にしているのは、メンタルトレーニングの為の質問表。これを試合の朝とプレー終了後に記入するのだが、朝はその日の目標スコアを18ホール毎に記入したり、その時の精神状態、例えば不安を感じている度合いなど、を1から10の間で採点しておく。プレーが終わると、再び同じ質問に対して回答し、それを精神分析やメンタル強化に結びつけるというものだ。 このメンタルトレーニングは、中村の契約するSRIスポーツの紹介で、鹿屋体育大学の児玉光雄...
2009/09/18GDOEYE

竹村&藤本、肩を落とす2人の大型ルーキー

「マンシングウェアレディース東海クラシック」初日、2人の新星がプロデビューを飾った。アマチュア時代からその名を馳せてきた、竹村真琴と藤本麻子。ともに活躍が期待されての船出となったが、スタートホールからプロの荒波にもまれる展開となり、初日は予想外の結果に終わってしまった。 藤本は、スタートホールの1番で1.5メートルのパーパットがカップに蹴られてボギー発進。その後もボギーを重ね、前半だけで5ボギー。後半は1バーディと安定感を取り戻したが、4オーバーの89位タイと出遅れた。「トーナメントは久しぶりだったせいか、デビュー戦のせいか、久しぶりに緊張しました」と振り返る藤本。戦い慣れたプロツアーでも、知...
2009/09/17GDOEYE

諸見里、3週連続優勝へ漲る自信

賞金女王争いで2位の全美貞に約4,000万円の差をつけ、独走態勢に入りつつある諸見里しのぶ。今週の「マンシングウェアレディース東海クラシック」は、「ゴルフ5レディス」、「日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯」に続き3週連続優勝がかかる、注目の一戦となった。 3週連続優勝を達成すれば、日本女子ツアーでは2007年に記録した全美貞に次ぐ2人目となる快挙。全の記録達成当時は「あまりに(存在が)上に居すぎて、凄いという印象しかなかった」と振り返る諸見里だが、2年の時を経て秘められた才能がついに開花した今、そのチャンスが自らに巡って来た。 「3週連続優勝が目の前に迫り、明確な目標になっていること...
2009/08/22GDOEYE

大任を終えたばかりの福嶋、夏休み前の優勝争い

所属契約を交わす所属先がトーナメントを主催する際、契約プロは“ホステスプロ”として出場する立場になる。NECに所属する福嶋晃子は、先週開催の「NEC軽井沢72ゴルフトーナメント」では、ホステスプロとして主催者の期待を一身に背負う中でプレー。今週の開幕前まで、その疲れがなかなか抜け切れなかったそうだ。 「先週が終わって、体が動きませんでした。練習にも出られず、月、火、水と3日間寝ていました」。シーズンも後半に差し掛かり、蓄積されてきた疲れに加え、やはり年に一度の一大イベントを終えたことにより、緊張の糸が一時的に切れた状態だったのかもしれない。 3日間をたっぷりと休養に当て、「ちょっとはラクになっ...
2009/08/21GDOEYE

女子でも… 続く初歩的な規則の話題

「CAT Ladies」初日、中盤以降までトーナメントを引っ張っていたのは、首位タイで終えた古閑美保でも諸見里しのぶでもなく、13番まで4バーディ、ノーボギーと完璧なプレーを見せていた川原由維だった。ところが、14番パー4を終えたところで急にリーダーズボードから名前が消える。このホールをトリプルボギーとし、最終的に1アンダーの14位タイで初日を終えた。 ホールアウト後、「あまり話したくありませんけど…」と俯く川原。実は、ゴルフ規則13-2中の「スイング区域内のライの改善」を犯し、2打罰を受けてのトリプルボギーだった。ティショットはフェアウェイ中央に運ぶナイスショット。だが、ボールは大きく盛り上...
2009/08/20GDOEYE

まさかの事態の大山、米ツアーは大丈夫?

米国女子ツアーは、8月2日(日)に閉幕した「全英リコー女子オープン」後から3週間に渡りオープンウィーク。その間、同ツアーを主戦場としている大山志保が一時帰国し、日本ツアーに参戦している。8月第1週開催の「アクサレディス」では、2日目を終えて首位に1打差の4位タイと優勝のチャンスを掴んでいたが、自身初めてという首痛が発症し、無念の棄権。泣く泣くコースを後にした。 そして今週、出場が危ぶまれていたものの「CAT Ladies」へ出場。20日(木)のプロアマ戦では、笑顔を交えながら元気に18ホールをラウンドした。MRI検査の結果、「ヘルニアとかではなくて筋肉の炎症」と症状を説明する大山。「注射を打...
2009/08/29GDOEYE

森美穂16歳「早く大人になりたい!」

今週の「ヨネックスレディス」には、3人のアマチュア選手が出場していたが、残念ながら予選通過を果たした選手は居なかった。その中の一人、森美穂(福井工大付属福井高2年)は、カットラインに1打及ばず。上がり2ホールの連続ボギーが悔やまれる結果となった。 今年の日本ジュニアで初優勝を飾った森。春に行われた全国高等学校ゴルフ選手権では、兄の博貴(福井工大付属福井高3年)と共に、兄妹揃っての優勝を達成している。一番上の兄・雄貴も、プロゴルファーを目指してQTを戦うゴルファー3兄妹。環境には恵まれているが、お節介ながらも気になってしまうのは家計のことだ。 「早くプロテストに合格して、プロになりたいです」と...
2009/09/05GDOEYE

優勝争いは史上2番目の大混戦!

最終日を前にして首位に6人並んでいたのが、1995年の「大王製紙エリエールレディス」で、これが記録の残る1990年以降では最多人数が首位タイで最終日を迎えた大会となる。今週の「ゴルフ5レディス」は、2日目を終えて首位タイに5人がひしめく。これは、2000年の「住友VISA太平洋クラブレディス」と並んで、2番目に多い記録だ。 通算8アンダーの首位タイ、そして賞金ランキングトップを走る諸見里しのぶは、「15アンダー位は行きたい」と明日の優勝スコアを予想する。「今日は(佐伯)三貴さんが65で回っているし、その位は出るコースなので」と、目標設定はかなり高い。その言葉は、今の諸見里の好調さの裏返しとも言...
2009/09/04GDOEYE

復調気配の土肥功留美「ちょっと不真面目くらいがいい」

ほとんどの選手が、トーナメントの18ホールを終えると、その日気になったショットの修正や、パット、アプローチの確認を行ってから宿舎へと帰っていく。しかし、土肥功留美の場合は違う。毎回、軽くパターとアプローチをするだけで、すぐに練習を切り上げてしまう。 今年2月に最初の痛みが来たという。左肘に感じた違和感は、3月に再検査をして“ねずみ肘(関節内に遊離軟骨が出来る症状)”だと診断された。「手術をするのが一番良いけど、そうすると半年くらいはまともにゴルフが出来ないと言われて…」。土肥は騙し騙し乗り切ることを決意した。 病院は全国で15箇所は回ったという。時には痛み止めを飲むこともある。「練習できないス...
2008/06/22GDOEYE

2勝目のご褒美はゲームと本棚!?

国内女子ツアー「ニチレイPGMレディス」は、梅雨真っ只中の開催ということもあり、初日から最終日まで大雨の予報も出ていた。しかし、本降りとなったのは最終日の午後だけ。その最終日は朝から風が強く、午後にはギャラリーの傘が吹き飛ばされるほどの強風も吹いた。この悪天候をものともせず、7バーディを奪った三塚優子が通算16アンダーで、2位に10打差をつける圧勝劇を披露した。 三塚は2006年末に行われたクオリファイで5位に入り、07年のツアー出場資格をつかんだ。そしてデビュー年の9月「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープンゴルフトーナメント」で、ツアー初優勝を果たしている。三塚の漫画、アニメ、ゲーム好きが公...
2008/06/20GDOEYE

単独2位の笠りつ子、パー3が怖い!!

国内女子ツアー「ニチレイPGMレディス」の初日。雨の中のラウンドで笠りつ子が5アンダーをマークし単独2位につけた。今季、開幕戦から5試合連続で予選落ちを喫した笠は、その後3試合連続で予選を突破。その3試合目となる「クリスタルガイザーレディスゴルフトーナメントゴールデンスペシャル」では、初日に単独首位に立つと、2日目も首位タイ。最終日も優勝争いに加わっていたが、16番パー3で痛恨のダブルボギーを叩き首位の座を受け渡し、単独3位に終わった。 そして、今大会初日。7つのバーディを奪ったが、後半のパー3で2つのボギーを叩いてしまった。ラウンド後、笠は「悔しい!頭の中はパー3でいっぱいです」。どうやら、...
2008/06/05GDOEYE

なぜ韓国に!?古閑美保、不可解な韓国ツアー参戦

今季12試合を消化した国内女子ツアーで、優勝1回、賞金ランキング2位と好調なゴルフを続けている古閑美保が、次週の「サントリーレディスオープン」を欠場し、韓国女子ゴルフツアーの「BCカードクラシック」に参戦することが分かった。 先方から熱烈なプッシュがあり、招待選手として参戦することになったという古閑。最初に話を貰ったのは、今年の3月~4月頃。「2回位断った」というが、最終的には5月頭に出場することを決めたという。 不可解なのは、その参戦理由だ。同大会の賞金総額は4億ウォン(約4千万円)で、同週に行われる「サントリーレディス(8千万円)」の約半分しかない。もちろん、日本ツアーの賞金ランキングにも...
2008/05/31GDOEYE

最終日もダブル姉妹対決!!

国内女子ツアー「廣済堂レディスゴルフカップ」の2日目。朝から冷たい雨が降りつける中、最終組でスコアを伸ばしたのは、寒さ対策にアンダーウェア、さらにお腹と背中に使い捨てカイロを貼り付けてラウンドした中島真弓だった。 5アンダー2位タイでスタートした中島は、5打差で首位を走る飯島茜にじわじわ迫り、2打差の7アンダー単独2位で最終日を迎えることになった。初日は自身の32度目の誕生日を好スコアでラウンドしたが、この日はその勢いを保っての優勝争い進出。「体力がないので、どこまで集中力を維持できるかわかりませんが・・・」。この2日間、中島をキャディとして支えているのは4歳下の妹、佳奈子さんだ。 普段は弟の...
2008/07/03GDOEYE

古閑美保が主催者推薦枠で出場!?

今週開催される「ベルーナレディース」に出場する古閑美保。通常ならばシード権を持つ古閑はエントリーさえすれば出場できるが、当初は出場する意思がなかったため、期限(開催4週間前の金曜日17時)までにエントリーしていなかった。 しかし、2週間前の「ニチレイPGMレディス」を欠場して臨んだ翌週の「プロミスレディス」ではパットに苦しみ、考えが変わった。「休むと試合勘が鈍ってしまう。パットが一番影響するんですよ。先週も2、3メートルのパットがぜんぜん入らなかったし、流れも掴めないんです」と、先週3日間の平均パット数は32.3。「やっぱり30は切らないと…」。再び1週間試合から離れることへの焦りが、古閑に出...
2008/07/01GDOEYE

偉大なる先輩・朴セリに続いたインビー・パーク

今からちょうど10年前の1998年、韓国人が深夜のテレビにかじりついて観ていた「全米女子オープン」。画面の中では、その年に米女子ツアーにデビューしたばかりの弱冠20歳の朴セリが、大会史上最年少優勝と、韓国人として初のビッグタイトル獲得に向け、プレーオフを戦っていた。 ソウル五輪を直前に控えた1988年7月にソウル近郊で産声を上げたインビー・パーク。深夜に歓声を上げる両親の声に起こされ、一緒にテレビを見ていたというのはインビーが10歳の時だ。「小さい子供にとってはとても印象的で、ただ画面の中の彼女(朴セリ)を見つめていた」という。20ホールに及ぶプレーオフを制して、朴セリが歴史的な優勝を飾った2...
2008/06/30GDOEYE

「ずっと勝てないのでは…」有村智恵の苦悩

2006年度のプロテストで2位に7打差をつけ、圧倒的な強さでトップ合格を果たした有村智恵。自分自身に対する期待も高かったのだろう、当時は「早い時期に優勝できると思っていた」という。しかし、後からプロとなった佐伯三貴や三塚優子らに先を越される現実に、「自分はずっと優勝できないのではないか。何が足りないんだろう、何が駄目なんだろう」と、自分を問い詰める時期が続いていたと振り返った。 周囲の高い期待もあったのだろう。なかなか勝利を手にできない焦りもあったのだろう。オフに「今季の目標は年間3勝」と高い目標を掲げたものの、「自信を失うことばかりで、言い過ぎちゃったかな、と思いました」と悪いイメージばかり...
2008/06/28GDOEYE

不動裕理、パターマットのお陰で完全復調!?

「リゾートトラストレディス」、「サントリーレディス」と、実に10年ぶりとなる2試合連続予選落ちを喫した不動裕理。翌週は欠場し、地元熊本に戻って調整に当てた。久々の予選突破か、それとも自身初となる3試合連続予選落ちか…と、不穏な雰囲気の中で今週の「プロミスレディス」を迎えた。 木曜日、「悪かったのはパットだけ。焦らずにやりたいと思います」と話していた不動。熊本では、九州地方を襲った大雨のため、「パットは自宅のパターマットで練習をしただけ」と、満足の行く調整はできていなかった。しかし、周囲の心配なぞどこ吹く風。「特別に何もしていないのに、私にしてはパットが良く入りましたね」と優勝争いに加わる復調ぶ...
2008/06/16GDOEYE

米ツアー制覇へ、ステップアップする上田桃子

「帽子についている黒いリボンが、歩くたびにヒラヒラ揺れて、江連さんのお父さんがずっとついてくれているような感じでした」と、上田の母・八重子さんは振り返った。父の日と重なった「サントリーレディスオープン」最終日、今月4日に亡くなった師匠の父・輝男さんに、上田は最高の恩返しをした。 主役はこの日が22回目の誕生日だった上田本人。今年は米ツアーに参戦して、優勝争いもすれば連続予選落ちも経験。近くで見続けていた母は、「日本でこれだけ出来て、アメリカでも出来ると思って来ただろうけど、うまくいかなくて。それでも健気に練習していて…。早く来すぎたのかなとも思ったけど、本人が一番きつかったと思う」と、辛い時期...