2013/08/11GDOEYE

パン作りから生まれた? ツアー初優勝

趣味はパン作り?! 「meijiカップ」でツアー初優勝を挙げたナ・ダエ(韓国)の優勝会見で、女子プロゴルファーの取材ではあまり聞いたことのない“意外”な嗜好が披露された。毎週のように地方を転戦する選手たちは、DVD鑑賞や読書など、時間や場所を選ばず、手軽に持ち運べる物を趣味に選ぶことが多いのだが…。 ナ・ダエの話は、QTを通過して日本ツアーに初参戦した09年まで遡る。「最初は良い感じだった」とシーズン半ばまで上位争いに頻繁に加わっていたが、「練習をし過ぎて、左手首を痛めてしまった」と、秋口から上位への道が急速に狭まっていった。以降は予選落ちを重ね、シードも確保できず、失意の中でシーズン終了。翌...
2013/06/17GDOEYE

息詰まる最終日 32年前と今大会のピンポジション

ゴルフトーナメントのメディアセンターには、選手たちのラウンド後のコメントや、気象状況、大会に関する記録など、様々な資料が膨大な量のシートとなって日々蓄積されていく。国内外を問わないが、その枚数や記録自体の細かさも、それぞれのツアーが持つ規模に比例するようだ。 2013年の「全米オープン」最終日。スタート前のそこには、なんとも粋なシートの束があった。32年前にここメリオンゴルフクラブで行われた際の、最終日のピンポジションの位置を示すシートだ。上部に年度を示す「1981」と、最終ラウンドを示す「4」の数字。隣の全米ゴルフ協会(USGA)のエンブレムが誇らしげだ。 現在は、技術の進歩によりパソコンは...
2013/06/16GDOEYE

大混戦の首位争い 1打差で散った敗者たちの表情

「サントリーレディスオープンゴルフトーナメント」最終日。勝負のサンデーバックナインは、ツアーでも希に見る大混戦の優勝争いが繰り広げられた。 追う者と、追われる者。両者の差は、ホールを追うごとにその境界線が失われていった。11番を終えた時点では、単独首位スタートの金田久美子が通算10アンダーまで伸ばし、後続に3打差のアドバンテージ。独走の予感さえ流れた空気が一変したのは、直後の12番パー5。1メートルのパーパットを外して3パットボギー、さらに13番と連続ボギーを叩き通算8アンダー、自ら混戦を招き入れてしまう。 そして、後続からの猛追。最終組の6組前を回る笠りつ子が、15番からの3連続バーディ。通...
2013/06/13GDOEYE

岡村咲 2度目の好発進が導く結果は?

昨年末のファイナルQTで27位に入り、今シーズンが自身初のツアーフル参戦となる岡村咲。その名前が大きくフォーカスされたのは、先月開催の「ほけんの窓口レディース」だった。初日を終えて、首位に1打差に迫る3アンダー4位タイ発進。派手な5連続バーディで魅せた20歳の若手が、フレッシュな風を上位に吹き込んだ。 しかし、一夜明けた2日目は別人のように「80」と大崩れ。リーダーズボードを急降下し、予選カットラインに2ストローク及ばない64位タイで予選落ちを喫した。以降は、先週まで4試合連続予選落ち。先述した好発進を境に、急転した悪い流れは止まらなかった。 「5連続(バーディ)とか、たまたまなのに、“今日も...
2013/06/13GDOEYE

USGAがスロープレー撲滅キャンペーンを開始

2013年の海外メジャー第2戦「全米オープン」開幕前日の12日(水)、大会を主催する全米ゴルフ協会(USGA)が新たなキャンペーンを打ち出した。「While We’re Young」と銘打たれた、スロープレー撲滅の啓蒙運動。近年、プロやアマ、性別、世代にかかわらず問題視されている1ラウンド中のプレーペースの遅延に対する防止呼びかけだ。 今回の運動は、タイガー・ウッズ、アーノルド・パーマー、アニカ・ソレンスタム、ポーラ・クリーマーのほかプロコーチのブッチ・ハーモン、さらにペブルビーチGLの経営者のひとりであるクリント・イーストウッドといった豪華メンバーを旗振り役とした一大プログラム。1980年の...
2013/06/16GDOEYE

トップとは4打差 メリオンを知るR.ファウラー

ペンシルベニア州フィラデルフィア近郊にあるメリオンGCで「全米オープン」が開催されたのは、今年が32年ぶり5回目。ウィッカー・バスケットがグリーン上のピンとなる名門は、ボビー・ジョーンズが1930年にグランドスラムを達成、ベン・ホーガンが49年の交通事故の翌年に復活優勝を飾るなど、歴史に残る勝利が重ねられてきた場所だ。前回の1981年大会は、デビッド・グラハムが優勝。ちなみに日本勢では、ジャック・ニクラスとの“バルタスロールの死闘”を前年に演じた青木功が、11位タイでフィニッシュしている。 その32年前、当時の一戦に出場していた選手は、今回はいない。それでもメリオンでは近年、2005年に「全米...
2013/06/15GDOEYE

「これでは終われない」 不動裕理とパットの戦い

05年まで6年連続で賞金女王に君臨し、今も別格の存在感を醸している不動裕理。しかし今シーズンは、先週まで8試合、計25ラウンドを回って60台を一度もマークしていなかった。不動の強さを知る人にとっては、少々耳を疑うような感覚だろう。 ようやくの60台をマークしたのが昨日、今週開催の「サントリーレディスオープンゴルフトーナメント」2日目の「69」だった。そして3日目、4バーディ、ノーボギーにまとめての「68」とさらに1ストローク減らし、2日連続の60台。通算6アンダーは首位に2打差、順位も3位タイに浮上し、2シーズンぶりの勝利をも圏内に捕らえた。 長らく60台から離れていた理由について、「パッティ...
2013/06/21GDOEYE

青山加織を変えた“魔法の1時間”

昨年は賞金ランキング61位となり、今シーズンは4年ぶりのノーシード。ファイナルQTで9位に入り、今年の出場権はなんとか掴んだが、青山加織にとっては苦しい1年が続いている。 先週の「サントリーレディス」終了時点のランキングは72位で、まだ50位以内というシード獲得への道のりは険しいものがある。しかし、今週の「ニチレイレディス」初日は、1イーグル、3バーディ、2ボギーの「69」。今季初の60台で5位タイ発進と、“兆し”は見えてきた。 岡本綾子に師事する青山にとって、森田理香子、若林舞衣子、服部真夕、表純子ら門下生の活躍は嬉しい反面、「置いていかれているという焦りもあった」というのが正直なところ。「...
2013/06/19GDOEYE

アジアで好調、片岡大育が日本ツアーVを狙う

国内ツアーとアジアンツアーを行き来しなら戦う片岡大育が、今週は国内男子ツアーのメジャー第2戦「日本ゴルフツアー選手権 Shishido Hills」に出場する。今季の片岡は、日本ツアー開幕前はアジアンツアーに出場していたが、満足のいくゴルフができず苦戦していた。 ところが、4月から使い始めたドライバーが飛距離も方向性も安定を見せはじめ、成績も残せるようになってきた。「東建の前に台湾の試合で、平塚さんが使っているクラブを振らせてもらったのですが、それがすごく良い感じですぐに自分も同じタイプを使うことにしました」。ブリヂストンのツアーステージを使用していたが、ファイズに換え、さらにシャフトを46イ...
2013/06/14GDOEYE

ああ遠い…メリオンGCのドライビングレンジ

今季の海外メジャー第2戦「全米オープン」が13日(木)、開幕した。舞台はペンシルベニア州フィラデルフィア近郊のメリオンゴルフクラブ。1981年以来5度目の開催となる名門は、1930年に球聖ボビー・ジョーンズが「全米アマチュア選手権」を制し当時のグランドスラムを達成、また、ベン・ホーガンが1950年の全米オープン交通事故の後の復活優勝を遂げるなど歴史の息吹が残る由緒ある場所だ。 しかし今年、ひとつ話題になっているのがコース内のアクセス問題だ。32年間、同クラブがメジャートーナメントの会場から遠ざかっていた理由として、昨今の選手たちの飛距離に対応できないコースの狭さがあった。その間、ティグラウンド...
2013/06/15GDOEYE

塚田好宣は予選落ちへ「おれの目標は…」

ペンシルベニア州のメリオンGCで開催されている今季の海外メジャー第2戦「全米オープン」2日目。大会初出場となった塚田好宣は、36ホールを終えて通算18オーバーと崩れ、暫定146位タイで予選落ちが決定的となった。 初日は7ホールを終えて2オーバー。しかし終わってみれば「78-80」の大叩き。フェアウェイキープは2日間を通じてパー3を除く28ホールのうち、19ホール(68%)とまずまずの数字を残したが、その後のプレーに苦しみ、初挑戦の全米オープンは悔しい結果に終始した。「ずるずると行ってしまった。(上位と)スコアが離れると難しい。いっぱい叩きました」 今大会はニューメキシコ州の陸軍士官学校など学生...
2013/06/14GDOEYE

飯島茜の復調に、シンゴの教え有り

2010年大会を制している歴代チャンピオンが、久々にリーダーズボードのトップに名を連ねた。「サントリーレディスオープンゴルフトーナメント」2日目、飯島茜が5バーディ、1ボギーの「68」と4つ伸ばし、通算7アンダーの首位タイに浮上。「久しぶりに良いゴルフができて、マネジメントをしていても楽しかった」と、しばらくぶりの好感触に声を弾ませた。 幼少の頃から父・一男さんの指導を受けてきた飯島だが、現在はコーチを探索中。しかし、「メカニックなのもいいけれど、感性的なものも欲しい」という希望を満たすコーチになかなか巡り会えなかった。そこで教えを乞うたのが、男子プロの片山晋呉。「父とはまったく理論も違うと思...
2013/10/13GDOEYE

バーディ合戦を目論むトーナメントは是か非か

岐阜県のTOSHIN Golf Club Central Courseで開催された国内男子ツアー「TOSHIN GOLF TOURNAMENT IN Central」は、4日間アンダーパーをマークし続けた藤本佳則が通算24アンダーまでスコアを伸ばしてツアー2勝目を飾った。72ホールの最多アンダーパー記録(26アンダー:1995年三菱ギャラントーナメント=B.ジョーブ、96年日本シリーズ日立カップ:尾崎将司)、最少ストローク記録(260:95年中日クラウンズ=尾崎将司)の更新はならなかったものの、バーディ合戦の様相が続いた。 大会主催者はかねてから「エキサイティングなプレーをギャラリーに提供した...
2013/10/06GDOEYE

劇的ウィニングパット 宮里美香“涙”の伏線

神奈川県で開催された国内女子メジャー「日本女子オープン」で初日から逃げ切り、2度目の優勝を果たした宮里美香。劇的だったその優勝シーンは、先月の海外メジャー最終戦「ザ・エビアン選手権」初日を単独首位でホールアウトした際、無邪気な笑顔で口にしていたセリフを、ふと思い出させた。 「今日はスライスが入ったよ~。よく頑張りました!」。 今シーズンは、主戦場とする米ツアーでパットに苦しんできた。米ツアーの平均パット数30.51は、103位(9月30日時点)と大きく低迷。特に悩みの種だったのが、苦手と自認しているスライスラインだった。転機となったのは、エビアンからタッグを組んだ石川遼の元エースキャディ・加藤...
2013/10/06GDOEYE

「炭になれ」片山晋呉を支えた中嶋常幸のことば

国内男子ツアー「コカ・コーラ東海クラシック」で、5年ぶりの優勝を果たした片山晋呉。2008年、福岡県の古賀GCで開催された「日本オープンゴルフ選手権競技」でツアー25勝目を飾り、ツアーでは7人目の永久シード権を獲得した。同年11月には「三井住友VISA太平洋マスターズ」で26勝目を果たし、翌年4月には海外メジャー「マスターズ」で歴代日本人選手では最高の4位に入った。 その後もツアーで戦いを続けてきた片山だったが、目標をクリアした達成感から“燃え尽き症候群”に陥り、“やる気”は心から遠ざかってしまっていた。当時は人に相談をしたり、あらゆる文献を読みあさったりと試行錯誤を繰り返していた。 それから...
2013/10/06GDOEYE

34ホールに12時間…松山英樹の長くハードな1日

米国オハイオ州にあるミュアフィールドビレッジGCで行われている米国選抜と世界選抜の対抗戦「プレジデンツカップ」の3日目は、連日の悪天候による中断でスケジュールが大混乱。朝5時半に宿舎を出発した松山英樹は、7時35分から2日目のフォアサムの残りを再開して、9時29分からは3日目午前のフォアボールに登場。雨による中断を挟んで、16時50分から今度は3日目午後のフォアサムを行い、結局19時過ぎに日没サスペンデット。計34ホールの長~い1日となった。 フル稼働ですべてのセッションに出場した松山英樹のプレーを時系列で振り返る――。 ★7時35分~ 2日目分のフォアサム残り(12番グリーンから再開) 計6...
2013/10/03GDOEYE

松山英樹を援護!A.スコット「良いショットは世界共通語」

オハイオ州にあるミュアフィールドビレッジGCで3日(木)から開幕する世界選抜vs.米国選抜の対抗戦「プレジデンツカップ」の前日、両チームキャプテンにより初日(フォアボール)のペアリングが発表され、松山英樹はアダム・スコット(オーストラリア)と組んで、第2試合でビル・ハース、ウェブ・シンプソン組と対決することとなった。 すでに2日間にわたってともに練習ラウンドを行った松山とスコット。「全英オープン」でも同組で練習ラウンドした世界ランク2位のスコットは、松山にとっては頼もしいチームメイトだ。 だが、大会前日の松山は「絶好調から絶不調に落ちてしまいました」と悲観的だ。9ホールの最終調整では、ピンに絡...
2013/10/28GDOEYE

惜敗のキラデクに見たアジアの“連帯”

マレーシアにあるクアラルンプールG&CCで開催された「CIMBクラシック」は、怪物・松山英樹が出場するとあって、僕たち日本人メディアはフィールド唯一の日本人選手を追い掛け続けた。雷雲で今大会初めての中断を余儀なくされた最終日。松山が無事ホールアウトし、その取材も終わって一段落着いた頃、コースでは日没を睨みながらの優勝争いが繰り広げられていた。 最終組の1組前で回るキラデク・アフィバーンラトは、首位を1打差で追いかけ、タイ人選手として史上初の米ツアー制覇に挑んでいた。雨と日没でまもなく闇に飲みこまれようとしている18番ホールには、フェアウェイからグリーンまで投光器がたかれている。3打目をピン左5...
2013/10/28GDOEYE

選手会長の呪縛?今季未勝利の池田勇太に残された6試合

千葉県千葉市で行われた国内男子「ブリヂストンオープン」の最終日、首位と5打差の20位から出た池田勇太は、3番からの3連続バーディで一時は首位と2打差まで迫ったが、7番で3パットのボギーをたたくなど勢いを止め、結局11位で大会を終えた。 地元・千葉市出身の上、契約メーカーの主催でもあり、自ら「日本オープンより大事」と話す思い入れの強い大会。2009年、10年と大会連覇を果たし、「庭みたい」と豪語するほどジュニア時代から慣れ親しんだコースとの相性も、今年は「優勝」という結果につながらなかった。 「終盤にスコアを伸ばせなきゃ、ここじゃ話にならないよね」と、不機嫌になるのも当然だ。今シーズンは、開幕か...
2013/10/11GDOEYE

松山英樹、開幕初ラウンドで受けた洗礼

今季開幕戦の「フライズドットコムオープン」は、松山英樹にとってPGAツアーメンバーとしてのデビュー戦。1番ホールのティショットをフェアウェイに置くと、2打目をピン右2メートルにつけ、早速バーディチャンスを迎えた。 ラインを読み、バーディパットを打とうと球をマークに戻したとき、同組のデービス・ラブ3世がなにやら口を挟んできた。指で数センチの隙間をつくり、松山が球を正しく戻していないと主張する。 「事前に(そういう人だと)聞いていたので、そこまで動揺することはなかった」と松山は言う。「自分の中でごまかしているつもりはないし、(ラブが)マークしているのを見ているわけでもない。それを言われると違和感は...