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劇的ウィニングパット 宮里美香“涙”の伏線

神奈川県で開催された国内女子メジャー「日本女子オープン」で初日から逃げ切り、2度目の優勝を果たした宮里美香。劇的だったその優勝シーンは、先月の海外メジャー最終戦「ザ・エビアン選手権」初日を単独首位でホールアウトした際、無邪気な笑顔で口にしていたセリフを、ふと思い出させた。

「今日はスライスが入ったよ~。よく頑張りました!」。

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今シーズンは、主戦場とする米ツアーでパットに苦しんできた。米ツアーの平均パット数30.51は、103位(9月30日時点)と大きく低迷。特に悩みの種だったのが、苦手と自認しているスライスラインだった。転機となったのは、エビアンからタッグを組んだ石川遼の元エースキャディ・加藤大幸さんのアドバイス。技術的な言葉はいっさいなく、ボールの転がりとストロークを“イメージ”することを強く説かれたという。

フランスの地では最終日に逃げ切りに失敗したが、「こんなにパットがイメージよく打てたのは、本当に久しぶりだった」と、苦手の克服へ大きな手応えをつかんだようだった。

そして、3週間後に迎えた「日本女子オープン」最終日。5打差の首位独走でスタートした前半は、ティショットのバラツキとグリーンスピードの把握に時間がかかり、前半だけで4ボギー。自ら混戦を招き、通算1オーバーでホールアウトしていた佐伯三貴と首位に並んだ状態で最終18番(パー5)のグリーンに上がった。

ピン奥6メートルにつけたバーディチャンスは、「下りのスライスで、難しいラインだった」。入れれば優勝、オーバーすれば3パットもある勝負の1打。パターでそっと押し出すように打たれたボールは、加藤さんが「美香ちゃんには珍しく、2回ラインを聞いてきた」と入念に確認し合ったラインをたどり、はカップへと吸い込まれた。「今年で一番しびれたパット。パーフェクトだった」と美香は胸を張った。

スライスライン克服のためにエビアンで授かったヒントについて、美香は「その影響は大きいですね」と、ここ一番での効用を認めた。加藤さんは言う。「それまでパットに悩みがあったみたいだけど、技術的に悪いところはないと思った。良い転がりと、良いストロークのイメージを作ってもらう。それだけでしたね」。

パッティングだけじゃない。加藤さんによると、「ショットも、スイングどうこうじゃない。イメージを伝えるだけで、あの子は体が反応するから」という。

「私は、もともと感覚派。そこに向けて、加藤さんが的確なアドバイスをしてくれる」。技術的なことよりも感性に訴えかける加藤さんの言葉が、宮里の五感に響いているようだ。「今年いっぱい、担いでもらうことにしました。自分のゴルフを引き出してくれる、今後の助けになってくれるパートナーだと思う」と、当初は今大会までの約束だった加藤さんとのタッグの延長を決めた。

ウィニングパットを沈めた直後に溢れ出た涙は、加藤さんの「上手く入れたね」という言葉でさらに感極まったという。選手とキャディ、2人の心を強い絆で結んだ瞬間のように見えた。(神奈川県相模原市/塚田達也)

塚田達也(つかだたつや) プロフィール

1977年生まれ。工事現場の監督から紆余曲折を経て現在に至る。35歳を過ぎてダイエットが欠かせなくなった変化を自覚しつつ、出張が重なると誘惑に負ける日々を繰り返している小さいおっさんです。

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