2013/09/17PGAコラム

フューリックを逆転し、BMW選手権を制したザック・ジョンソン

決着が付く前から、既に結末はわかっていた。フューリックの名誉のために言っておくと、彼はトーナメントの締めくくりに苦しんだに過ぎない。あるいは単純に、より優れたプレーが上回った。 フューリックは、54ホール時点で首位に立った直近5つの米国ツアーの大会で、いずれも優勝を逃していた。そして月曜日、フューリックのその記録は「6」に伸びた。最後の8ホールで3つのボギーを叩きイーブンパーの「71」で最終ラウンドを終えたフューリックは、ザック・ジョンソンに3打差の単独3位に終わった。 もっとも、フューリックは自ら勝利を手放したわけではなかった。 ジョンソンは、最後の3ホールでの2バーディを含む6バーディ、ノ...
2013/09/11PGAコラム

頂上対決に胸をふくらますステンソン

フェデックスカップランキングの頂点に立ったことにより、ステンソンは「BMW選手権」の初日から2日間をランキング2位と3位の選手とラウンドすることになった。 そして、その2位と3位とは、タイガー・ウッズとアダム・スコット(オーストリア)である。 「初日と2日目を世界最高の2選手とラウンドするんだ。アダムやタイガーとプレーすることになければ、これほどまでにモチベーションも上がらなかったよ」とステンソンは言う。「全力を出し、徹底して集中することになるだろうね。ワクワクするよ」。 ステンソンは2010年の「WGCキャデラック選手権」の最終ラウンド以来、米国ツアーでスコットとはプレーしていない。 ウッズ...
2013/09/14PGAコラム

ツアー史上6度目の「59」をマークしたフューリック

BMW選手権2日目、米国ツアー史上6度目となる「59」をマークしたジム・フューリックが首位タイに躍り出た。 初日は「72」だったフューリックはこの日、トム・ファジオ氏がデザインしたパー71のコースで、11のバーディと1つのイーグル、そして1ボギーを記録した。フューリックはこの日まで、過去に5度マークした「62」が自己ベストスコアだった。最近「62」をマークしたのは、2009年10月の「ジャスティン・ティンバーレイク・シュライナーズホスピタルズ for チルドレン」最終日だった。 「長くは続かないよ」とフューリック。「興奮しているが、それはこれから落ち着かなければいけないということでもある。まだ...
2013/09/15PGAコラム

フューリック、最終日はプレッシャーとの戦い

「59」のラウンドの後にプレーすることは、フューリックにとって簡単だった。ここ3年で初の優勝を狙うことは、また別の話だ。 「今日はどれくらい落ち着いてたかって?」歴史的なラウンドから一夜明けたジム・フューリックは、単独首位に立ったこの日の記者会見でこう話した。「(59の)次のラウンドに臨む上で、精神的な戦いはあったと思う。今日はスイングの感触も良かったし、良いラウンドができたと思うよ」。 「大会に勝利することの方が、明らかに難しいね。しばらく勝利から遠ざかっている。苦しいと思うけれど、プレッシャーの中で戦うつもりだ」。 最初の4ホールは1オーバーでやや不安定だったラウンド序盤を除いて、フューリ...
2013/09/15PGAコラム

“学んだ”ウッズ、「66」で巻き返し

2打のペナルティを課された翌日も、タイガー・ウッズは好位置をキープした。 「ビデオを見たけど、ボールは少し揺れただけだと思ったんだ」とウッズ。「それで話は終わりだと思ったんだけど、そうではなかったようだね」。 大会の競技委員と一緒に金曜日のオープニングホール1番(パー4)のリプレイを数回見たウッズは「とても良い議論ができた」と、ルールを“学んだ”ことを説明した。 「リプレイを何度も見せられたけど、僕は何度見ても同じように思ったよ」。 しかし、それが彼の第3ラウンドに影響を与えることはなかった。 ウッズはBMW選手権3日目、5アンダー「66」をマークして通算9アンダーとし、首位から4打差の単独5...
2013/09/12PGAコラム

タイガーは無事出場 風の街シカゴは勝利への道

タイガー・ウッズにとって前週のオフウィークは、不安定な状態にある背中を考えると、これ以上ない絶好のタイミングといえた。 「良かった。身体のケアと強化をするのにちょうど良い週になった。結果的に全て上手くいったし、週末に向けて練習もした」。タイガーは水曜、「BMW選手権」のプロアマ大会をノーボギーの「68」でラウンドするとこう語った。 「ドイツバンク選手権」では、ヘンリック・ステンソンが優勝し、フェデックスカップポイントランキングでタイガーを追い抜いて首位に踊り出た。ステンソンに続き2位となったタイガーは、今大会がフェデックスカッププレーオフシリーズの第3戦目となる。コンウェイファームズGCは、プ...
2013/09/13PGAコラム

3位発進も・・・ショートパットを外し苛立つウッズ

タイガー・ウッズがプレーオフ第3戦「BMW選手権」初日で記録した5アンダー「66」は、良いスコアのように思える。実際、ウッズは初日を終えて3位タイの好位置だ。しかし、フェデックスカップランキング2位のウッズにとっては、納得いかない結果だった。 ウッズはこの日後半の9ホールで、5フィート以内のパットを3つ外した。4番で3.5フィートからのパーパット、6番で2フィート9インチからのパーパット、そしてパー5の8番では4フィート9インチからのバーディパットを外した もしこの3つのパットを全て決めていればウッズは、ブラント・スネデカーと共に首位に立っていた。実際は、3打差で追いかける位置で2日目をスター...
2013/09/13PGAコラム

7連続バーディで波に乗ったブラント・スネデカー

「BMW選手権」初日を迎える段階で、ブラント・スネデカーは、実はパッティングにあまり良い手応えを感じていなかった。しかし、この日の4ホール目となる前半13番で決めた14フィートのパットが、全てを変えた。 この日、7連続バーディをマークしたスネデカーは8アンダー「63」でラウンドし、コンウェイ・ファームで単独首位に躍り出た。「63」のロースコアは、優勝した「RBCカナディアンオープン」の3日目以来、自身5度目だ。 7連続バーディは、2012年の「ドイツバンク選手権」3日目にルイ・ウーストハイゼンが同じく7連続を記録して以来のツアー記録となった。ツアーの歴代記録は、2009年の「RBCカナディアン...
2013/07/15PGAコラム

ミュアフィールドへ準備万端のブラッドリー

キーガン・ブラッドリーはミュアフィールドでの「全英オープン」4日間を通算6アンダーで回ることができれば納得できるだろう。しかしそれはバーディ祭りで有名な「ジョンディアクラシック」では下位にあたるスコアとなった。 4つのボギーと1つのダブルボギー、そして6つのバーディを奪うという落ち着きの無い最終ラウンドを展開したブラッドリーのスコアは「70」だった。これは61位タイの成績で、上位陣のティオフ前から彼のジョンディアのデビュー戦は終わっていた。 それにもかかわらず、世界ランク16位の彼は、日曜の夜にスコットランドに向けて発つジョンディアのチャーター機を待ちながら、準備はできていると話した。「今日は...
2013/07/20PGAコラム

復活を賭けるウッズ、首位に1打差で週末へ

グレーム・マクドウェル(北アイルランド)がミュアフィールドでの2日目を終え、タイガー・ウッズと握手をしようと歩み寄ったとき、彼はウッズに対する賞賛の気持ちを抑えることができなかった。 「この2日間は(ゴルフの)クリニックだったよ。優れたパッティングとの組み合わせはとても印象的だった。彼は危険な存在になるよ」と、素直にウッズのプレーを称えた。 18番をバーディで終えたウッズは2日目を「71」でホールアウトした。今年の全英オープンは前半戦を終了し、ウッズは2アンダーで折り返すこととなった。日程が進むにつれ、ミュアフィールドのグリーンは表情を変え、世界最高レベルの選手たちに試練を与え続けている。そん...
2013/07/20PGAコラム

リー・ウェストウッド、「スコア『68』はボーナスのようなもの」

英国人リー・ウェストウッドは家へ戻ることを想定していた。自宅のカウチに身体を投げ出して、「ジ・アッシズ」を観戦するだろうと。(「ジ・アッシズ」とは、イングランド代表とオーストラリア代表の間で行われるクリケットのテストマッチシリーズ。1882年から2年おきに開催されている) ところがだ。2日目のウェストウッドは、ミュアフィールドで午前中のティタイムというアドバンテージを最大限に活用するスコア「68」をマーク。ウェストウッドはあるいはBBCの「全英オープン」レポートをチェックして、“(ミュアフィールドで)苦戦する選手たち”といった特集をも見たい衝動に駆られたかもしれない。 ウェストウッドは、午後に...
2013/07/13PGAコラム

ジョンディアクラシックで波に乗るリード夫婦

大会2日目の金曜日、午前中の組でラウンドしたパトリック・リードは、8アンダーの「63」をマークし「ジョンディアクラシック」でリーダーボードのトップに立った。ホールアウト後の記者会見で、彼は「私たち(WE)」という言葉を35回も使った。 これは米国ツアーのルーキー選手である彼が、自分のキャディに対してかなりの信頼を置いている証拠と言える。もちろんキャディを務めるジャスティン・リードも、夫であるパトリックのことを高く評価している。 「間違いなくチームワークです」と、パトリックは言い切った。彼は奥さんと一緒に夫婦でいるだけでなく、ゴルファーとキャディというコンビもこなし、彼らは「チームリード.com...
2013/07/12PGAコラム

首位ジョンソンと故郷の居心地よさ

その昔、故郷でのトーナメントに出場することが、ザック・ジョンソンに重荷となっていたことがあったとは、にわかに信じ難い話だ。 今大会の開催地からほど近いアイオワ州シーダーラピッズ出身で、米国ツアー通算9勝を誇るジョンソンは、今週の大会で連覇を狙っている。初日を7アンダーの「65」でラウンドすると、カミロ・ビジェガス(コロンビア)と並んでトップに立ち、「ジョンディアクラシック」のタイトル防衛に向けて早々とリードを奪った。 これでジョンソンは、TPC ディア ランで17ラウンド連続の60台を記録したこととなった。地元出身の彼は、過去4年間で2位タイ、21位タイ、3位タイ、そして昨年の優勝と、この大会...
2013/07/12PGAコラム

パターが好調、クールなビジェガスが首位に

ジョンディアクラシックの初日。最もクールに決めたのは、“冷静な振る舞い”で次々とパターをカップインさせたカミロ・ビジェガスだった。彼は好調なパッティングを武器に7アンダー「64」で初日を終えた。 過去にツアー3勝の実績はあるものの、ここ最近はスランプ気味だったビジェガスは、今季のベストスコアを叩きだし、昨年の覇者ザック・ジョンソンと並んで初日をトップで終えた。 「決めたいと思ったパットが上手く決まったので、トラブルなくラウンドできました」と、31歳、コロンビア出身のビジェガス。初日のラウンドは8バーディ、トータル「26」パットで、パッティングのスコア貢献率4.315を記録した。「今日はとても満...
2013/07/18PGAコラム

新たなアプローチで成果を生み出すアダム・スコット

アダム・スコットは、“変化”にも万全の体制のようだった。 スコットは火曜日の夕方にミュアフィールドに着いた。それからの6日間、「全英オープン」が開催される由緒あるリンクスコースで練習を重ねた。つまり、火曜の休暇を“生業”であるゴルフをして過ごしたのだ。スコットは、父親とルネッサンスクラブで、さらっと18ホールを回ったという。2008年にオープンしたトム・ドーク設計のルネッサンスクラブは、ミュアフィールドのすぐ隣。ノース・バーウィックにある同じ道を5分下った先にある。 「今週はここ(ミュアフィールド)でプレーしているけれど、とても楽しんでいるよ。天気だって毎日こう(晴天)だしね」とスコット。「そ...
2013/07/15PGAコラム

J.スピース史上4番目の年少優勝記録を樹立

「ジョンディアクラシック」最終日は、19歳のジョーダン・スピースがプレーオフ5ホール目でデビッド・ハーンとザック・ジョンソンを振り切り、この82年間では米国ツアー最年少での優勝を達成した。 2週間後に20歳の誕生日を迎えるスピースは、2フィートのパーパットを沈め、ツアーのシード権とFedExカッププレーオフの出場権を手にした。彼はFedExカップにて11位に位置したばかりか、この勝利によりミュアフィールドで開催される「全英オープン」への切符も獲得した。また、この優勝は、1931年の「サンタモニカオープン」でラルフ・ガルダールが達成して以来となる、米国ツアーでのティーンエイジャーによる勝利となっ...
2013/07/14PGAコラム

サマーヘイズ、ツアー初勝利なるか?

ダニエル・サマーヘイズは、米国ツアーの初勝利を手にするために、少々変わった取り組み試みるようだ。彼は「ジョンディアクラシック」の雰囲気そのものを、ラウンド中のプレーと同じくらいに重要視している。 プロ3年目、ユタ州出身の29歳のサマーヘイズは、合計すると149フィート分のバーディパットを決め、ギャラリーも大興奮の「62」、9アンダーで3日目のラウンドを終えた。これで彼はベテランのデビット・ハーンに2ストローク差を付け、最終ラウンドを首位で迎える。また、同様にハーンも、明日はツアー初勝利がかかったラウンドとなる。 3日目を終わって通算19アンダーまでスコアを伸ばしたサマーヘイズは、ディフェンディ...
2013/07/14PGAコラム

タイガー、全英へ 痛めたヒジは「問題ない」

18日からスコットランドのミュアフィールドGCで開催される「全英オープン」。15回目のメジャー制覇を狙うタイガー・ウッズは、13日に投稿された自身のブログで、痛めた左肘について、「問題ないだろう」と語っている。 「必要なショットはすべて打てるだろう。そのために休みを取ったのだからね。痛みも治まって、また心地良くプレーすることができる気がする」とウッズ。そして、「肘にはまだ抗炎症薬を使っているし、治療中ではある。だが、ミュアフィールドGCでの大きな課題は、(肘の問題ではなく)ラフを避けることになるだろう」と自信をのぞかせる。 タイガーが大会に出場するのは、6月の「全米オープン」以来。この時タイガ...
2013/07/19PGAコラム

マーク・オメーラ、「ミュアフィールドで時計の針が戻って32歳になった気分だ」

マーク・オメーラは、バッグに荷物を詰め、クラブをトランクに入れ、大会へとプレーしに向かう時、必ずすることがある。それは、ヒューストンの自宅にある、「マスターズ」のトロフィーと「全英オープン」のクラレット・ジャグを、保管ケースから取り出し、しっかりと隠しておくことだ。 銀やクリスタルで出来た記念品はどうでもいい。“金物”なら米国ツアーで16勝、欧州ツアーで4勝、その他チャンピオンズツアーで2勝を挙げ、十分にある。しかし、あの2つのトロフィーは別格だ。「マスターズ」も「全英オープン」も、勢いづいていた98年シーズンに獲得したもので、オメーラにとっては何にも代えがたい品物なのだ。 「クラレット・ジャ...
2013/07/19PGAコラム

ウッズ「69」でカムバック

危なっかしいスタートから立て直したタイガー・ウッズは、全英オープン初日の木曜日、2アンダーの「69」で初日を終了した。彼はリーダーボードのトップに近い位置にいる。 最初のティショットをスナップフックで深いラフに打ち込んだウッズは、プレー不可能でやむを得ずドロップを強いられた。何とかボギーでしのいだその後は、5つのバーディを奪いかえし、ボギーはほとんど叩かなかった。 「1番のティショットを除けば、今日は良いプレーが出来ました」と、ラウンド後のウッズ。「今日のラウンドは努力、努力の繰り返しでしたね」。 オープニングホールのティショットを、あまりにも左の端に曲げてしまったウッズは、いきなりOBを叩い...