【特集 タイガー・ウッズの見方(4)】ゴルフ担当記者の視点
2001年 全英オープン
期間:07/19〜07/22 場所:ロイヤルリザム&セントアンズ(イングランド)
首位争いは激しく入れ替わり、誰が飛びだすのか!?
21世紀最初の全英オープンは、稀に見る混戦状態となった。イーブンパーの35位からスタートしたD.デュバルが、順調にスコアを伸ばし6アンダーでフィニッシュ。この時点では最終組がティオフしておらず、デュバルのスコアは後続組に飲み込まれると思われた。
案の定、上位陣がスタートすると序盤のパー5でスコアを伸ばし8アンダーで数人が並んだ。スコアを伸ばしたのは、A.チェイカ、D.クラーク。そして、後半伸ばしてきたのがI.ウーズナム、B.ランガーのベテラン2人。マスターズを制覇したベテラン2人が同じ組で回りバーディ合戦を繰り広げた。そして、初日から首位を守ってきたC.モンゴメリーも踏ん張り、序盤スコアを崩したJ.パーネビックも4連続バーディを奪い一気に首位に立った。
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今回のロイヤルリザムはパー5でスコアを伸ばし、後はパーセーブするのが鉄則。その伸ばすべきパー5でまたしてもダブルイーグルが飛び出した。2日目の6番ではJ.マガートが、そしてこの日は11番ホールでG.オーエンがセカンドショットで直接カップイン。通称アルバトロスを達成した。
しかし、パー5でスコアを崩し、調子まで崩してしまうこともある。それはタイガー・ウッズのことだ。2アンダーからスタートしたウッズは1番のパー3で幸先のいいバーディを奪った。4番でもバーディを奪ったが5番ではティショットをラフに打ち込みボギーを叩いた。しかし、6番パー5ではイーグル逃しのバーディで再び4アンダー。いよいよ追撃体制かと思われた7番パー5ではラフから強引に放ったセカンドショットがコース右サイドの林へ。アンプレアブルで元の位置から打ち直したが、このホールをダブルボギーにしてしまった。その後は、ツキにも見放され、1アンダーの28位まで後退した。
順調にスコアを伸ばしていた上位陣はというと、14番を終了して9アンダーのチェイカが15番から3連続ボギーを叩くなど、軒並みスコアを落とした。そして全選手がホールアウトしたときには、首位は6アンダーとなっていた。したがって、4時間以上前にホールアウトしたデュバルが首位ということになった。ランガー、ウーズナム、チェイカといった欧州勢も首位に並んでいる。
そして1打差の5アンダーは8人、4アンダーには7人が並ぶ大混戦となった。1アンダーまで後退したウッズが息を吹き返してくる可能性もあるが、混戦の中から誰が抜け出してもおかしくない状況。念願のメジャー制覇に向けD.デュバルがこの日と同じように爆発するのか、最終日は最後まで見放せそうもない。