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2022年 ザ・ホンダクラシック
期間:02/24〜02/27 場所:PGAナショナルリゾート&スパ(フロリダ州)

進藤大典 PGAツアー・ヤーデージブック読解

4000キロ超の連戦 西海岸→東海岸が大変なワケ

これも“PGAツアーあるある”と言ってもいいのかもしれません。前週「ジェネシス招待」で西海岸シリーズがひと区切りを迎え、翌週「ザ・ホンダクラシック」からフロリダスイングがスタート。選手によってスケジュールもさまざまとはいえ、連戦なら4000㎞を超える距離を移動しての戦いとなります。

試合はダニエル・バーガーが最終日、5打差を守れずに逆転負け。18ホールのうち15ホールで池が絡むPGAナショナルのチャンピオンコースはフロリダ特有の強風も相まって、どんなにリードがあっても気が抜けない難関です。最終盤には猛烈な雨も降ってタイトルの行方が混沌とする中、セップ・ストラカがオーストリア勢として初優勝をつかみました。

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出場選手の顔触れも大きく異なるので一概に比較はできませんが、「ジェネシス招待」からトップ10入りした面々も様変わり。前週優勝のホアキン・ニーマン(チリ)も予選落ちを喫してしまいました。

僕自身の経験を踏まえると、西海岸から東海岸に移動したときに苦労するポイントは大きく分けて3つあります。

まずは3時間の時差。東海岸の午後11時に寝ようとしても、直前までいた西海岸ではまだ午後8時ですから、移動してすぐのタイミングではなかなか寝付けないもの。逆に早朝のスタートで午前5時に起きようと思ったら、西海岸の午前2時に目覚ましをセットしなければいけないという感覚。何年経験しても悩ましいポイントでした。

2つ目は食事面。これは特に日本人やアジア系の選手に関係してくる部分でしょう。西海岸は比較的日本に近いということもあるのか、日本食のレストランを見つけることもさほど難しくありませんでした。東海岸ではなかなかそうもいかず、日本食のおいしいお店を発見できたら“超ラッキー”くらいの感覚で転戦していましたね。

3つ目が最も重要な芝の違い。フロリダに多いバミューダ芝に適応できるかどうかは、このPGAツアーで生き残っていけるかどうかのポイントになっているようにも思います。最近アリゾナ州とフロリダ州で合宿を張ったという日本ツアーの選手に話を聞いても、フロリダに行ったとたんに芝の種類が変わって難度が跳ね上がり、すごく驚いている様子でした。

松山英樹選手も米参戦当初を振り返れば、バミューダ芝の攻略に手を焼いていました。毎日のようにアプローチグリーンで日が暮れるまで練習を重ね、いまや世界屈指のアプローチの名手と称されるまでにレベルアップ。タフな環境で歯を食いしばり、人並み以上の努力を続けたからこそ獲得できたスキル。決して、一朝一夕で身につくものではないのです。(解説・進藤大典)

進藤大典(しんどう・だいすけ)
1980年、京都府生まれ。高知・明徳義塾を卒業後、東北福祉大ゴルフ部時代に同級生の宮里優作のキャディを務めたことから、ツアーの世界に飛び込む。谷原秀人、片山晋呉ら男子プロと長くコンビを組んだ。2012年秋から18年まで松山英樹と専属契約を結び、PGAツアー5勝をアシストした。

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