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「自分に期待しない」と力が出せる!?

2013/02/05 17:51

「週刊ゴルフダイジェスト」連載「ただそこにあるボールのことだけ」(2月19日号)より

ベストセラーを連発する東大卒の話題のお坊さん・小池龍之介氏と、極致のクラブさばきでどんな曲打ちも淡々とこなすゆるゆるゴルフ芸人・高松志門氏が、ゴルファーの揺れ動く心とプレーの深~い関係を説いてくれた。その一部を紹介しよう。

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志門 ゴルファーいうんは不思議なもんで、パッティングで右に曲がる傾斜でカップの手前を通って外れるんは「打ちそこなった」と感じ、逆にカップよりも上側に外したら「よく打った」と納得する。それに、カップを1回転くるっと回って飛び出したら今度は「なんやー!」と怒りだす。外れたいう結果は同じでも、反応にそういう違いがあるんです。

小池 それは、奥さんの料理で比較してみることができるかもしれません。一方は、出会った頃は手を尽くした料理を作ってくれたのに、年月が経ち普通の料理になってしまうと、自分を大事に扱ってくれなくなったと感じてイライラする。一方は、以前からほどほどの料理だったので、同じ普通の料理になっても、そんなにイライラしない。これと同じ心境で、一度期待して欲望がより強く掻き立てられた後に、裏切られたと感じると不快感はより強くなります。

期待するという心の働きは、自分を苦しめているだけなのです。自分の思いどおりにならないことに対してイライラするというしんどい生き方に対して、「自分なんかにお味噌汁を作ってくれて嬉しい」と思うことができれば、家庭円満になりますよね。ゴルフでも、結果がよくないときも「今日は調子がよいな」と円満な心持ちでいられたら、とても幸せなプレーができると思いますね。

志門 僕は自分に期待せんようになってから、ゴルフが楽になったねえ。自分なりに計算して、パットがうまい人いうんは1ラウンド合計26パットで回れる人やろ、と決めた。僕はいつも26パットで回れんから、うまい人やない、と思うたら期待が消えた。そしたら、入れたいいう気持ちも消えて楽になった。

小池 自分を許してあげるということは本当に重要なことで、大人になっても私たちの頭のなかには「教育ママ」がいて、「もっとちゃんとしなさい!」という感じで常に自分を追い詰めている。そうやって自分に叱られながら、ひたすら怯えながら頑張るというのは疲れるうえに、緊張して成果が出せないことがあるのです。それよりも、自分ができる範囲のことをすればいいんだという気持ちで取り組んでいれば、しんどくないですし、かえって自分本来の力を出せますから、徐々に成果は上がっていくものです。

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●小池龍之介 東京大学卒で、月読寺(東京都)、正現寺(山口県)の住職。「考えない練習」ほかベストセラーを連発し、マスコミ等で話題の僧侶

●高松志門 「ゆるゆるグリップ」などのレッスンで知られるプロゴルファー。自らを“ゴルフ芸人”と称し、極致のクラブさばきで、どんな曲打ちも淡々とこなす

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