未発表パター「TRTL」その後の動向を男子ツアーでチェックしたら… “カメ”が増殖中
◇国内男子◇ジャパンプレーヤーズチャンピオンシップ by サトウ食品◇西那須野CC(栃木)◇7036yd(パー72)
テーラーメイドのスパイダーに対抗するモデルであろうオデッセイのパター「TRTL」(タートル)が、ツアーで提供されて2カ月が経った。「TRTL」とはカメのデザインをした大型マレットで、ソールに4カ所のウエートを配置したいわゆる高慣性モーメント設計のパターだ(いまだメーカーから正式発表はない)。
「クモ対カメ」の異種格闘技戦。あれから時間が経ち、その後の戦況はどうなっているのか。取材で訪れた男子ツアーでグリーン上の状況をチェックしてみた。
西那須野の練習グリーンで捕獲網を抱えて待ち構えていると…カメは増殖していた。宇喜多飛翔(ダブルベンド)、大嶋宝(クランク)、長野泰雅(クランク)、鍋谷太一(ダブルベンド)、出利葉太一郎(クランク)、竹原佳吾(クランク)、服部雅也(クランク)、西山大広(長尺)、阿部裕樹(ロートルク)、池村寛世(クランク)ら、実に20名近くがTRTLに乗り替えていた。
「何がいいのか?」とそれぞれの意見をヒアリングしてみた。まずはパター巧者の阿部裕樹の意見。阿部はシャフトが“亀の甲羅”に挿さったロートルクモデルと「2ボールブレード」の2本を打ち分けていた。
「エースは2ボールブレードですが、今週はTRTLにしようと思っています」と2本を持って説明を始めた。「シャフトに対するフェースの位置がそもそも全然違うので、2ボールでイメージが悪くなったときに、TRTLを使っています。シャフトの延長線上に芯がある感じで、シャフトの動きとボールが転がるラインが合う。後ろの4つのウエートのおかげもあるのか、ヘッドが変な動きをしないんです」
一方、まさに「カメ対クモ」の戦いを地でやっていたのが池村寛世だ。バッグには「スパイダーS」と「TRTL」の2本が入っていた。エースは前者で「ことし1月、LIVゴルフのQTでフロリダに行ったとき、プライベートでレンタルクラブを借りた際にこのモデルが入っていたんです。めっちゃ打ちやすくて、すぐにPGAストアに新品を買いにいきました」という代物。
挿さっていた70gのカーボンシャフトが気に入り、TRTLのシャフトにもグラファイトのアイアン用カーボンシャフト(75g)を挿している。「シャフトが柔らかいからヘッドが動いてくれるんですよね。クモもカメもいいから正直迷います」と、実際に今週はTRTLを選んだ。
ちなみに“亀の足”には鉛が貼ってあり、「そのほうがヘッドが低く出る」とお尻側を重たくする味付けにしていた。
さらに4月「東建ホームメイトカップ」で4位に入るなどの活躍をみせる25歳の若手プロ・服部雅也もTRTLへ。「構えやすさが一番の決め手ですね。ヘッド上部の線が長いのでアライメントがとりやすくて、結果コレになりました。ボールの線とヘッドの線を合わせることで、構えてからもじもじしなくなりました」と6月から投入していた。
じわじわと増殖中のカメパター。その歩みは意外と速い。(栃木県那須塩原市/服部謙二郎)