旅人ゴルファーがドバイに来たわけは?
2019年 サウジインターナショナル
期間:01/31〜02/03 場所:ロイヤル グリーンズG&CC(サウジアラビア)
「いま僕はココにいます」Vol.47 サウジアラビア編
人は彼のことを“旅人ゴルファー”と呼ぶ。川村昌弘・25歳。2012年のプロデビューから活躍の場は日本だけでなく、ユーラシア大陸全土、そのまた海の向こうにも及ぶ。幼い頃から海外を旅することこそが夢で、6年間のプロ生活で巡った国の数は実に40に到達。キャディバッグとバックパックで世界を飛び回る渡り鳥の経路を追っていこう。
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プロゴルファーの川村昌弘です。
いま僕は、サウジアラビアにいます。
今週は欧州ツアー「サウジインターナショナル」が行われます。今年から新しくできたこの大会のフィールドには、ジャスティン・ローズ(イングランド)らトップ選手が加わりました。
僕は今大会に出るため、前週はアラブ首長国連邦(UAE)での欧州ツアー「オメガドバイデザートクラシック」の会場に出向いて、サウジアラビアのビザをゲット。試合には出られませんでしたが…。そして、今週も開幕前日にしてまだ資格の優先順位の関係で、出場権が巡ってきていません!
ペルシャ湾沿いのドバイから、紅海を望む西海岸のジェッダまでは直行便に乗りました。そこから北に約150kmの場所にあるアブドラ・エコノミックシティまでは選手関係者用のバスで移動。夜道は街灯もほとんどなく、真っ暗でした。砂漠地帯を抜けた先で、いきなり都会になるのでビックリ。ホテルもまだ新しいようで、きれいで快適です。
会場のロイヤル グリーンズG&CCは、やはり砂漠のコースらしくアップダウンは全くと言っていいほどありません。グリーンに面がいくつもある、今どきの造りです。終盤の15、16、17番が海に面していて、戦略性も高そう。練習環境も素晴らしく、ボールもタイトリスト製がちゃんと用意されていました。日中の気温は27℃前後。朝晩は20℃くらいになりますが、ゴルフをする環境としては抜群です。
ほかの選手の不幸を祈るのは心苦しいですが…せっかくここまで来たので、希望を持って出場できるのを待ちたいと思います。出られなくても、まずは初めての国に来られたのがひとつのモチベーション。次週からはオーストラリアでの2連戦が控えているので、しっかり調整したいと思います。
〈今週のランチ〉
砂漠都市ではホテルやコースの外での散策が難しく、今週はゴルフ場のクラブハウスで食事をしています。火曜日に選手とキャディのバーベキューパーティがあったのですが、ここはイスラム教の厳格な禁酒国。一見すると、カクテルのような飲み物も全部ジュースでした。
- 川村昌弘Masahiro Kawamura
- 1993年6月25日・三重県生まれ。5歳の時に父と一緒にゴルフを始め、小学生時代には全国大会の常連選手に。ジョーダン・スピースやジャスティン・トーマスらと出場したフランスでのジュニア大会をきっかけに将来の海外転戦を夢見る。高校卒業後にプロ転向し、2013年に20歳で出場した日本&アジアン共同主管大会「アジアパシフィックパナソニックオープン」でツアー初優勝を飾り、海外進出の足がかりを得た。
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