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「いま僕はココにいます」Vol.159 アラブ首長国連邦編

人は彼のことを“旅人ゴルファー”と呼ぶ。川村昌弘・29歳。2012年のプロデビューから活躍の場を海の向こうに求め、キャリアで足を運んだ国と地域の数は実に70に到達した。キャディバッグとバックパックで世界を飛び回る渡り鳥の経路を追っていこう。

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プロゴルファーの川村昌弘です。
いま僕はドバイにいます。

欧州ツアー(DPワールドツアー)は高額の賞金とDPワールドポイントがかかるロレックスシリーズが続きます。2戦目は「ヒーロー ドバイ デザートクラシック」。今年はタイトルスポンサーにインドのヒーロー・モトコープがつき、場内にはバイクが展示されています。24日(火)が誕生日だったキャディのメグさん、シートにまたがって上機嫌でした!

さて、僕にとっての新年初戦だった前週はアブダビで行われました。UAEの二大都市(首長国)である、もうひとつのドバイまでは100kmほどしか離れておらず、毎年レンタカーで移動しています。わずか1時間弱のドライブで到着です。

UAEの交通ルールは米国と同じ、日本や英国とは逆の右側通行、自動車はほとんどが左ハンドルになります。一般道にはラウンドアバウトが多数。高速道路は時速140km規制のレーンもあって、日本よりも運転スピードは総じて速め。ドバイメトロという電車もありますが、やはり車社会という印象で、片側5車線、6車線…とあっても、日中はすぐに埋まる感じがします。

道路には至るところに速度違反自動取締装置が設置されています。「ここまでは100km、ここからは80km…」といったような制限速度の区切りが分かりづらいのが、旅行者にはちょっとつらいところです。

運転で注意しなくちゃいけないのはもうひとつ。ドバイは砂漠の上につくられた計画都市で、道路がきれいに舗装されていますが、曲がり角や入り口、出口をひとつ間違えると、正しいルートに戻るのがとても大変。「行き過ぎたから、次を曲がって戻ろう」と思っても、その“次”までがホントに遠い。日本や欧州の古い町並みを走るときみたいにはいきません。道は広いけれど、目的地にたどり着くのはなかなか難しい。いまだによく道を間違えます。

レンタカーの料金は日本と比べてもそれほど高額ではありません。ちなみに車種は、日本の都市部では敬遠されそうな、トヨタのランドクルーザー、日産のパトロールといった大型SUVが住民の方には人気のようで、走っているのをよく見かけます。

ただ、他の物価はやはり少し高めで、レストランはリーズナブルなお店でも日本よりは高価格のところばかり。もちろん富裕層が多いので、旅行では100万円を何も気にせずポーンと出せるようなお金持ちは楽しめそうだな、といつも思います。何を食べてもフツーにおいしいし、ハズレはありませんが、個人的には「こんなにおいしい食べ物があるんだ!」というローカルフードにも巡り合ったことがないなあ…という土地でもあります。

さて今週のエミレーツGCは、先週のヤスリンクスとは違ってフェアウェイが絞られ、ラフもしっかり深く、小さいグリーンが待ち受けます。グリーン周りからのプレーがカギになりそうで、丁寧に一打、一打を積み重ねたい。まずは毎朝、コースまでの道を間違えないようにしないと…。

旅人ゴルファー

Profile

川村昌弘
川村昌弘Masahiro Kawamura
1993年6月25日・三重県生まれ。5歳の時に父と一緒にゴルフを始め、小学生時代には全国大会の常連選手に。ジョーダン・スピースやジャスティン・トーマスらと出場したフランスでのジュニア大会をきっかけに将来の海外転戦を夢見る。高校卒業後にプロ転向し、2013年に20歳で出場した日本&アジアン共同主管大会「アジアパシフィックパナソニックオープン」でツアー初優勝を飾り、海外進出の足がかりを得た。
川村昌弘選手の略歴・戦績はプロフィールページで

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