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2022年 エストレージャダムN.A.アンダルシア マスターズ
期間:10/13〜10/16 場所:レアル・クラブ・バルデラマ(スペイン)
「いま僕はココにいます」Vol.152 スペイン編
人は彼のことを“旅人ゴルファー”と呼ぶ。川村昌弘・29歳。2012年のプロデビューから活躍の場は日本だけでなく、ユーラシア大陸全土、そのまた海の向こうにも及ぶ。幼い頃から海外を旅することこそが夢で、キャリアで巡った国と地域の数は実に70に到達。キャディバッグとバックパックで世界を飛び回る渡り鳥の経路を追っていこう。
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プロゴルファーの川村昌弘です。
いま僕は、マラガにいます。
欧州ツアー(DPワールドツアー)もシーズンの佳境を迎えました。今週はスペインで「エストレージャダムN.A.アンダルシア マスターズ」。大好きなレアル・クラブ・バルデラマでの試合です。
蓄積した疲労を取るため、先週まで温暖な東南アジアで2週間の休息をとりました。これほどの期間、あえてクラブを握らなかったことはシーズンオフにもありません。リフレッシュして、気合いを入れてフランス・パリ経由でスペイン入り。そんな時ほどトラブルは起こるものです…。
パリのシャルルドゴール空港への到着便が遅れ、2時間半の余裕があった乗り継ぎに失敗。朝から10時間以上も待つ羽目になり、マラガ空港に到着したのは前週日曜日(9日)の夜中でした。ああ、やっと着いたと思ったら、荷物エリアにキャディバッグが出てきません…。早く体を動かしたいと思ったのに、翌月曜日は急きょ現地のタイトリストのスタッフにウェッジとパターだけ作ってもらい、ショートゲーム中心の練習でコースをチェックしました。
火曜日の朝になっても航空会社は「バッグがどこに行ったか分かりません」という反応。仕方なく、今度は1Wと5Iを作ってもらってドライビングレンジで打ち込みました。すると日中、ようやく「バッグが見つかりました」という連絡が! 夜の便でマラガに到着するとのことで、いち早く受け取りたい僕はその晩、再び1時間運転して空港に向かったのです。
ところが…。キャディバッグ、出てこない。また、出てこない…。「見つかりました」とは一体何だったのでしょう。結局、水曜日の朝からタイトリストの皆さんには大急ぎで他のクラブも作ってもらうことに。手になじんでいない、新品のクラブで試合に臨むことになりそうです。
3月に南アフリカで強盗に遭った際に、クラブを奪われてしまい、“現地調達”は今年これで2回目…。ゴルフシューズもなんとかフットジョイで用意してもらいました。横幅のサイズが少々違うのですが文句は言えません。
万全を期して戦えないのは残念。ただ、トラブルは旅につきものです。昔なら焦ってしまっていたところも、「キャリアで何回目だろう」と数えきれないほどになってきました。その場にある環境で対応するのは僕自身の強み。久しぶりにボールを打ち、感覚も割と早いうちに戻ってきました。メーカーの皆さんにも感謝して頑張ります!
- 川村昌弘Masahiro Kawamura
- 1993年6月25日・三重県生まれ。5歳の時に父と一緒にゴルフを始め、小学生時代には全国大会の常連選手に。ジョーダン・スピースやジャスティン・トーマスらと出場したフランスでのジュニア大会をきっかけに将来の海外転戦を夢見る。高校卒業後にプロ転向し、2013年に20歳で出場した日本&アジアン共同主管大会「アジアパシフィックパナソニックオープン」でツアー初優勝を飾り、海外進出の足がかりを得た。
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