旅人ゴルファー川村昌弘 記事一覧
2021年 ガレス・ベイル カズーオープン
期間:07/22〜07/25 場所:ケルティックマナーリゾート(ウェールズ)
「いま僕はココにいます」Vol.118 ウェールズ編
人は彼のことを“旅人ゴルファー”と呼ぶ。川村昌弘・28歳。2012年のプロデビューから活躍の場は日本だけでなく、ユーラシア大陸全土、そのまた海の向こうにも及ぶ。幼い頃から海外を旅することこそが夢で、キャリアで巡った国と地域の数は実に70に到達。キャディバッグとバックパックで世界を飛び回る渡り鳥の経路を追っていこう。
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プロゴルファーの川村昌弘です。
いまぼくはニューポートにいます。
今週はイングランドの西、ウェールズでの欧州ツアー「ガレス・ベイル カズーオープン」。2週ぶりの出場試合になります。大会名は変わりましたが、前年同様ケルティックマナーリゾートでの大会に臨みます。
「アバディーンスコットランドオープン」を終え、前週は「全英オープン」に出場できなかったためオフになりました。エジンバラからレンタカーで南下し、ロンドンのグリニッジに滞在。子午線が通り、世界の標準時となる天文台がある街です。ロンドンのダウンタウンにも近く、和食レストランやカレーの“ココ壱番屋”にも気軽に足を運べるので、ショートステイにはもってこいなんです。
今回はキャディのメグさんが、マレーシア在住のマネジャー横山さんにスイッチするタイミングでした。2人がスコットランドから帰国、イングランドに入国するあいだ、ひとりで生活。毎日のランチのあとにはスマートフォンで近くのゴルフ場を検索し、めぼしそうなコースを突撃してきました。「今からひとりで回れますか?」とキャディバッグを背負って練習がてらのラウンドです。
ロンドンには19世紀後半に開場した古いゴルフ場も多く、18ホールでパー69、パー70という少し敷地が狭いところもありますが、伝統的なつくりが魅力です。
そしてこちらのほとんどのコースでは、ツアープレーヤーの証明書をプロショップで見せると、プレーにかかる支払いは手引きカートの使用料だけ。日本ではそうはいかないのが現状ですが、こちらでは一部を除き、名門クラブほどプロゴルファーに手厚く、歓迎してくれるのです。今回も「全英に出られなくて次はウェールズに行くんです、僕はクラシックなゴルフ場が大好きで」と説明すると、コース所属のプロが「よく来てくれたね。いつでも練習に来て」とわざわざ挨拶にきてくれました。
メジャーが終わり、欧州ツアーはいよいよ後半戦です。今週はプロアマ戦で意外なゲストと回りました。ビリヤードのスヌーカーで世界チャンピオンに輝いた選手たち。おひとりは3回も優勝したというから驚きです。スヌーカーは英国ですごい人気で、僕たちの組にはギャラリーがたくさん付いてビックリ…。世界ナンバーワン選手のパワーにもあやかって頑張ります。
- 川村昌弘Masahiro Kawamura
- 1993年6月25日・三重県生まれ。5歳の時に父と一緒にゴルフを始め、小学生時代には全国大会の常連選手に。ジョーダン・スピースやジャスティン・トーマスらと出場したフランスでのジュニア大会をきっかけに将来の海外転戦を夢見る。高校卒業後にプロ転向し、2013年に20歳で出場した日本&アジアン共同主管大会「アジアパシフィックパナソニックオープン」でツアー初優勝を飾り、海外進出の足がかりを得た。
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