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<佐渡充高の選手名鑑 120>ライアン・パーマー

2014/05/21 10:00

■ レジェンド ベン・ホーガンゆかりの大会

今週もテキサス州での開催で、先週のアービングから車で約40分の場所にあるダラス。シーズンの中では、最も移動距離が短く楽な大会だ。ダラスといえばダルビッシュ有投手が所属する“レンジャース”の本拠地、アーリントンも近く、ダウンタウンは金融、経済の拠点で高層ビルが立ち並ぶ。

テキサス州は昔からゴルフが盛んでバイロン・ネルソン、ベン・ホーガン、リー・トレビノトム・カイトベン・クレンショー、伝説のコーチ、ハービー・ペニックら多くのレジェンドを輩出してきた。先週はネルソンの名を冠とした大会。今週はホーガンと、地元出身選手は誇りを胸にメジャー級の気合で挑む。ネルソンとホーガンは子供の頃からキャディの仕事をしながらゴルフの腕を磨いてきた同じ歳の友人でライバルだ。性格は対照的で、ネルソンは朗らかで気さくなことから多くの人に好感をもたれた。一方のホーガンは、冷徹で孤高のチャンピオンと言われてきた。確かにネルソンはいつも笑顔で好奇心も旺盛。姿を現すやいなや、多くの選手がネルソンを囲んだ。僕がホーガンと初めて対面する前は世間同様に寡黙、近寄りがたいというイメージがあったが、その予想は見事にくつがえされた。彼は満面の笑顔で僕を迎え、握手の瞬間に緊張が一気に解き放たれて印象が激変したのを覚えている。心の中は感激の涙で溢れたのだった。

■ テキサス第三の男 ライアン・パーマー

今季はテキサス勢が話題の中心だ。苦節9年、出場188試合で初優勝、その勢いで今季怒涛の3勝でツアーの先頭を突っ走るジミー・ウォーカー(35)。さらに19歳で初優勝、4月の「マスターズ」で最年少優勝に挑む活躍で世界ランク8位に急浮上した20歳のジョーダン・スピース。そして忘れてならないテキサス第三の男はライアン・パーマー(37)だ。

パーマーは生まれも育ちもテキサスで、テキサスA&M大学を卒業した。現在の拠点も同州グレープバインで、同地は生前ネルソンが所有した牧場や自宅、ネルソン設計のゴルフ場がすぐ近くにある。パーマーはPGAツアーで通算3勝、今季は未勝利ながら2位に2回と優勝には届かないものの惜しい試合が何度かあった。特に「ザ・ホンダクラシック」では4人のプレーオフに加わったが、1ホール目でラッセル・ヘンリーに惜敗。1月の「ヒュマナチャレンジ クリントンファウンデーション」でも2位と健闘した。首位のパトリック・リードに10打差を追い最終日を迎えたが、パーマーは「63」でプレーし、終わってみれば優勝のリードに2打差と迫る快進撃だった。

■ キャディとの強い絆

パーマーにとって、彼のキャディを務めるジェイムス・エドモンドソンは絶対的人物だ。二人は、現在も開拓時代の雰囲気を残すアマリロという街の出身で、ジュニア時代から試合で顔を合わせること度々・・・友人となった。プロ生活においても、同じミニツアーでプレーをスタートした仲間だった。パーマーがPGAツアーに参加するのを機に、キャディにと乞われ転身。当初は苦労の連続で健康保険にも入れず、家具を売ってアパートの家賃を支払っていたそうだが、互いの夢を託し奮闘してきた。エドモンドソンはパーマーのサポートのみならず、ツアーキャディのご意見番という存在だが、類い稀なリーダーシップと人柄から、昨年再設立したキャディ組合の“長”に指名され就任した。待遇改善などツアーとの折衝にも奔走している。彼はホームコースのコロニアルCCで2006年、2007年と連続でクラブチャンピオンになるなど、ゴルフの腕も磨き続けている。パーマーのゴルフを誰より熟知し、的確な助言のみならず、クラブ選択まで担うこともある。パーマーのゴルフはエドモンドソンとの信頼関係の上に成り立っているのである。

■ 耳にタコ? 「アーノルド・パーマーの息子ですか?」

彼がプロゴルファーになってから「アーノルド・パーマーの息子ですか?」と聞かれた経験は数えきれないという。正解は“NO”。パーマーは二人の娘がいるが息子はいないし、親戚でもない。ある理髪店ではパーマーの年齢を知らない女主人が、(アーノルド・)パーマー本人だと勘違いしたので「僕が70歳を過ぎているように見えますか?」と思わず笑ってしまったそうだ。間違えられるたびに、“パーマー”という名はビッグすぎるほどのビッグネームだと痛感してきた。そしてふたりの“Mr.パーマー”は10年前に「アーノルド・パーマーインビテーショナル」出場の際に対面を果たした。ライアンはこの時、スーパーヒーローを前に名前に恥じないプレーをしなければと、決意を新たにしたという。

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佐渡充高(さどみつたか)
ゴルフジャーナリスト。1957年生まれ。上智大学卒。大学時代はゴルフ部に所属しキャプテンを務める。3、4年生の時に太平洋クラブマスターズで当時4年連続賞金王に輝いたトム・ワトソンのキャディーを務める。東京中日スポーツ新聞社を経て85年に渡米、ニューヨークを拠点に世界のゴルフを取材。米国ゴルフ記者協会会員、ゴルフマガジン「世界トップ100コース」選考委員会国際評議委員。元世界ゴルフ殿堂選考委員。91年からNHK米ゴルフツアー放送ゴルフ解説者。現在は日本を拠点に世界のゴルフを取材、講演などに飛び回る。

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