2024年 ザ・セントリー
期間:01/04〜01/07 場所:プランテーションコースatカパルア(ハワイ州)
PGAの選手が続々とキャロウェイ「パラダイム Ai スモーク」1Wに乗り換えた理由
キャロウェイの新シリーズ「パラダイム Ai スモーク」のドライバーが、年始の月曜日にUSGAの適合リストに掲載された。PGAツアーでプレーする多くの選手は、フェデックスカップ2024年シーズン最初の大会となる「ザ・セントリー」にて、この新ドライバーを実戦投入した。
火曜日のカパルアでは、PGAツアーの選手たちが試打するため、4種類のパラダイム Ai スモークのドライバーが準備された。
<< 下に続く >>
「トリプルダイヤモンド」(コンパクトかつ低スピンのヘッド特性)、「トリプルダイヤモンド MAX」(若干大きめのモデル)、「トリプルダイヤモンド S」(若干小さめのモデル)、大型ヘッドで後部にスライド式のウエートを搭載した「MAX」がその4種類のヘッドとなる。
各モデルの形状はそれぞれ異なるが、いずれもキャロウェイの新しいAiスマートフェース、軽量のカーボンクラウンが搭載されている。
キャロウェイはプロとアマを合わせ何千というドライバースイングのデータと、これまでツアーの選手たちから得てきたフィードバック、さらには同社の人工知能システムを用い、パラダイム Ai スモーク ドライバーのフェースを作り上げた。
いずれもスピードと寛容性が最適化された複数のモデルがすでに出来上がっているわけだが、キャロウェイのツアーレップ(用具担当)で、選手たちのフィッターも務めるケレン・ワトソンは、PGAツアーの選手たちとのパラダイム Ai スモーク ドライバーのフィッティングは、「喜ばしい出来事」になっていると述べた。その理由は、各モデルのヘッドが、フェースの全域で一貫して高初速を生み出しつつ、スピン量の幅がタイトなところにある。
ワトソンはGolfWRX.comに対し、「11月末にザ・グローブへ行き、(ザンダー・シャウフェレの)フィッティングを行いましたが、パラダイムと比較すると、ショットごとの彼のスピン量は、多分30パーセントほどタイトになっていました。ただ、パラダイムも悪いわけではなかったのです」
「彼らにとって、寛容性とは一般の顧客とは違う意味合いを持っていますよね。PGAツアーの選手たちがフェースの芯を外すとき、と言っても、それほど頻繁に起こるわけではありませんが、彼らは1、2ミリほど外しています。ですので、彼らにとってより大事なのは、ショットごとのスピン量の散らばりをタイトにすることなのです。これらのフェースは、どこで打っても(ボール初速が)速いですが、我々はスピン量の幅を200~300rpmほどにしたいと思いました。各選手と作業し、そこで得たフィードバックによると、実際にその通りになっています」と述べた。
これまでシャウフェレは、同社の低スピンかつコンパクトなトリプルダイヤモンドモデルのヘッドをひいきとしていたことで知られるが、ワトソンはシャウフェレが特に若干大型の形状であるトリプルダイヤモンドMAXのヘッドに興味を示した点を指摘した。
通常、面積の大きめなドライバーは、センターヒットでの初速を犠牲に、高打ち出しと高スピン量をゴルファーにもたらすものである。しかし、ワトソンはパラダイム Ai スモーク ドライバーのファミリーには、その傾向は見られないと言う。
「恐らくツアーでの使用率となると、トリプルダイヤモンドが大多数を占めるモデルとなるでしょうが、何人かの選手たちは、スライド式ウエートのついたバージョンで、前方にもウエートが一つ搭載されたMAXモデルで試打を行なってきました。例えば、ハリー・ホール(イングランド)とアレックス・ノレン(スウェーデン)はこれをとても気に入っています」
「昨年と比較すると、彼らはMAXモデルの初速をかなり気に入っていますね。過去の数モデルと比べると、とにかく初速が上がったのですが、これは大きなことです。と言うのも、より大型のドライバーで、面積が大きくなると、通常は高打ち出し高スピンになりつつ、初速は若干落ちるものですが、過去の物と比べると、ボール初速が維持、あるいは増加してさえいるので、これは大きなことですね。私は、今年のPGAツアーでは、4モデルが実戦で使用されることになると予想しています」とワトソン。
なおシャウフェレは最終的に、10.5度のトリプルダイヤモンドヘッドを選択している。ワトソンの指摘通り、キャロウェイの契約選手であるアダム・ハドウィン(カナダ)は、過去数年の新ドライバーのリリース時と比べると、好みのドライバーのモデルを見つけることが難しくなったことについて言及した。
「パラダイムからの乗り換えは非常に簡単なものだったけれど、フィッティングのプロセスで自分にぴったりのヘッドを見つけるのに時間を要したのは確かだね。普通、ドライバーはほとんど(全て組み上がっているので)コンセントにさして使うだけ、と言う感じなんだ。同じモデルに合わせれば、かなり似通っているからね。これは把握するのに少し時間がかかったけれど、分かってしまえば、あとはとても良かった。数値はどれも素晴らしいよ」とハドウィン。
全ての初速が等しいと、適正なモデルを見つけるのは難しくなるが、その場合、必要性よりも、より好みの問題となってくる。
今週からボールもキャロウェイの新しい「クロムツアーX ボール」に変更したハドウィンは、パラダイム Ai スモーク トリプルダイヤモンド ドライバーで、初速が時速2マイルほどアップしたと述べており、特に新しいヘッドの打音の良さについて言及している。
「ヘッドなのかボールによるものなのか、あるいはその両方なのか確かなことは分からないけれど、古いボールとパラダイムヘッドのときと比べると、恐らく時速2マイルほど速くなった。打感は最高だね。パトリック・ロジャースと練習ラウンドを回ったのだけれど、彼も打ち出しの音についてコメントしていたよ。僕はこれには大満足だね」とハドウィン。
キャロウェイはツアーにおけるパラダイム Ai スモークのローンチと時を同じくして、新たなクロムツアーおよびクロムツアーX ボールを一般向けに公式リリースした。
(協力/ GolfWRX, PGATOUR.com)