17年ぶり9打差逆転まであと一歩 松山英樹は“プレーオフ連戦”で見せ場
2021年 WGCフェデックス セントジュード招待
期間:08/05〜08/08 場所:TPCサウスウィンド(テネシー州)
フィル・ミケルソン最新の試みはアームロック式パッティング
ドライバー2本、ドライバーなし、長尺ドライバー、ミニドライバー、フランケンウッド、プロトタイプウェッジ、飛び系アイアン、ブレードアイアン、ブレードパター、マレットパター、鉛テープてんこ盛り、鉛テープなし、大型パターグリップ(そして異なるパターの握り方)と、レフティのフィル・ミケルソンはこれら全てを試してきた。
したがって、「WGCフェデックスセントジュード招待」を前に、メジャー6勝のミケルソンがアームロック式のパターを手に、というよりも腕にして、キャロウェイクロームソフトXボールを転がしていた姿は、興味をそそるものではあったが、完全にショッキングというわけではなかった。
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「上手くなりたいのであれば、リスクを負わなければならない」と米メディア、ゴルフウィークに語ったミケルソン。「そして、それは競技で試さなければ駄目なんだ」
近年、ミケルソンは大体において、幾つかのバージョンのオデッセイ“フィル・ミケルソン”ブレードパターを使用してきた。時として、ミルドフェースのバージョンを使用し、時にはインサート入りを使うこともあった。山盛りの鉛テープがつけられた時もあったし、テープを全くつけない時もあった。フィルの場合、グリーンのスピードと打感が特定のセットアップを決定した。
実際、キャロウェイのツアーコンテンツクリエーターであるジョニー・ワンダーが提供してくれた下の画像でも分かるように、彼はプロトタイプバージョンの8802スタイルのヘッドに、40.75インチのパターシャフトを使用している。
では、一体何が起こっているのだろうか?最も顕著なのは、長くなったシャフト(標準的なパターより約5インチ長い)と、スーパーストロークリストロックと思われるアームロックグリップが前腕の内側に固定されることで、パターのフェースが安定するところだろう。端的に言うと、これにはボールをラインに乗せやすくする狙いがある。
パターヘッドその物に関して言うと、キャロウェイでミケルソンの用具の全てを組み上げるゲリット・ポンは、フィルのためのプロトタイプはパターヘッドの重心をヒール側ではなく、パターフェース中央寄りにしているとのこと。
ヒール側にシャフトのついているブレードパターは、パターの中で最もトゥハングの値が大きい。これは、ストロークのアークのなかで、フェースの開閉がしやすいことを意味する(ストレートに引いて、ストレートにストロークするのとは反対に)。
このプロトタイプパターは、アドレスではミケルソンのPMブレードパターとそっくりの見た目ながら、同じ様なストロークのパスにおいて行われる開閉は少なくなる。簡単に言うと、トゥハングの少ないマレット型パターのように扱えるよう設計されたヒールシャフト型パターなのである。
ポンによると、ミケルソンは昨年、短い期間ながらこのパターをテストしており、その際はアームロック式ではなく、従来型のセットアップだったが、先週、彼は長いシャフトにアームロックグリップを取り付ける決断を下したとのこと。
ミケルソンはまだ我々にパター変更の理由を明かしていないが、これは安定感と一貫性の向上、そして若干アーク型ストロークを抑えるのを狙ってのことだと推測できる。
最後に付け加えるならば、ミケルソンはツアーの多くの選手がそうしているように、フォワードプレス(パターをバックスイングする前に両手をターゲット方向へ持って行く動き)を活用しているので、アドレスで両手がパターを先行するアームロック式セットアップは、彼にとってしっくりきて然るべきなのであろう。
(協力/GolfWRX、PGATOUR.com)